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文学部中庭のメタセコイア。ほぼ落葉しているが、数珠上の粒がたくさんぶら下がっていることに気づく。ネットで調べた限り、これは種ではなく雄花のようだ。ウィキペディアによれば「雌雄同株で、花期は2-3月。雄花は総状花序、あるいは円錐花序となって枝から垂れ下がる」とあるので、このまま冬を越すものと思われる。 |
【連載】「刺激、操作、機能、条件、要因、文脈」をどう区別するか?(42)杉山尚子先生の講演(7)佐藤方哉先生の研究(1) 昨日に続いて ●杉山尚子先生(星槎大学)×武藤崇(同志社大学)による対談:「随伴性ダイアグラム」をめぐる冒険 についての感想と考察。昨日の日記で、刺激弁別や条件性弁別の話題を取り上げたところであるが、佐藤方哉先生も、これらの問題についていくつかの論文を書かれている。私の手元にあるのは、
まず、1.の佐藤(1993)によれば、佐藤方哉先生は、卒論、修論、博論と、一貫して刺激性制御の研究に取り組んでこられたことが分かる。
とはいえ,現在の行動分析学はまだまだ未熟なものである。ただ現状のままでもこれにまさる心理学体系を私はどこにもみいだすことはできない。そして,行動分析学をさらに発展させるためには,私の研究テーマであった刺激性制御の問題を,広い視野をもって系統だてて理論的および実験的に分析することが必要であると10年ほど前から考えるようになっている。しかしながら,現在までのところ, このことに気づいている研究者は行動分析家のなかでも乏しいのではなかろうか。というように、その重要性と研究の必要性を指摘しておられる。ちなみに、「stimulus control」は、佐藤方哉先生御自身、当初は「刺激統制」と訳しておられたが、安藤潔先生との討議の中で、「刺激性制御」に変更されたことが注釈に記されていた。 また、この論文の終わりのほうで、 刺激性制御の問題とは,言い換えれば三項随伴性(three term contingency)の問題であるが,最近,Iversen(1992)【原文はIversonと表記されていたが、Iversenではないかと思う】は, 「三項随伴性は手続的に理解することは容易であるが,そこでの行動的メカニズムについてはまだ充分には解明されていない。」 と述ぺて,次のような興味ある実験を報告している。としてIversenの学会発表(日本行動分析学会第10回大会)に言及しておられる。その内容についてはいずれ後述する予定。 不定期ながら次回に続く。 |