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おかやまケンコー大作戦の事務局から、2020年に獲得した「ケンコーポイント」と順位のお知らせがあった。それによれば、私の順位は1300〜1400位の間であり、特典として4000円の商品券を頂戴できることが確定した。
自分の健康のために歩いているだけで4000円のご褒美をいただけるというのはまことにありがたいことだ。ちなみに2020年の総歩数297万6027歩、1日あたり8131.2歩となる。ウォーキングが純粋にお金目当てだったとすると、1円を稼ぐのに744歩も歩かなければならないので、お金自体が強化子(好子)になっているとは考えにくい。但し、5月以降に1日あたりの目標歩数を7000歩から8000歩に引き上げた理由の1つは、この健康ポイントのポイント付与ルールに「1日8000歩以上歩くと5ポイント(4000歩以上7999歩の場合は1ポイント)というルールが付け加わったためであり、ケンコー大作戦のルールが日々の8000歩以上のウォーキングを継続する後押しになっていることは確かである。 |
【連載】ヒューマニエンス「“目”物も心も見抜くセンサー」(2)白目が人をつないだ(1) 昨日に続いて、 NHK ヒューマニエンス 40億年のたくらみ の感想と考察。 番組の後半は、視線や白目の役割について興味深い話題が提供されていた。 まず後半の冒頭では、Egyed, Kiraly, & Gergely(2013)による、 Communicating shared knowledge in infancy. という研究が紹介された。生後18カ月前後の子どもが、実験者の視線や表情(笑顔と嫌な顔)を読み取り、実験者が笑顔を見せた方向にあったモノを手に取って実験者に渡した(87%)というような内容。原典は読んでいないが(無料で閲覧できるようだ)、実験者の振る舞いによってはアーティファクトが入ってしまう恐れもあるように思った(例えば、幼児がじっさいにモノを選ぼうとしている時に表情を変えてしまえば、選ぶ前の表情ではなく、選ぼうとした直後の表情が影響を与えていた可能性がある)。 「チコちゃんに叱られる!」(2020年11月20日初回放送)でも取り上げられていたように、人間以外の動物では、目の全体にしめる白目(強膜)の割合は小さく、また色がついていることが多い。今回の番組でも、チコちゃんの時と同様に、橋彌先生(九州大)が解説しておられた。橋彌先生の研究(Kobayashi & Hashiya, 2011)によれば、強膜露出度(横方向の黒目の長さを1とした時の目の全体の長さの比率、ヒトの場合は1.88)と集団サイズの相関をとってみたところ、
霊長類の群れでは、集団維持の1つの方略として毛づくろい(grooming)が行われているが、毛づくろいは一対一であり、かつ1回の時間が長い。ヒヒの群れでは、生活の20%が毛づくろいに費やされているという。これに対して、ヒトは、直接の接触だけでなく、視線を使って社会的な関係を維持しており「ゲイズ・グルーミング」と呼ばれている。ゲイズグルーミング仮説については、いくつかの本が出版されており、ネット上でも関連記事を読むことができる。 ここからは私の感想になるが、白目や視線が社会的な関係を維持する上で1つの役割になっていることは確かだが、それがどの程度の重みを持っているのかはよく分からないように思う。例えば、特定の鳴き声を発することや、特定のポーズをとることもまた集団維持に役立つ。特に日本人の場合は、まともに視線を合わせることを避ける傾向があり、おじぎとか挨拶言葉を通じて社会的な関係を維持しているのではないかという気もする。 なお、白目の役割については、チコちゃんに叱られる!のところでも考察しているので、ここでは繰り返さない。 不定期ながら次回に続く。 |