じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 「接写で楽しむ雑草の花」。今回はコメツブツメクサ。こちらにあるように、芝地全体を制圧するほどの繁殖力がある。こちらに、ウマゴヤシ、コメツブウマゴヤシ、クスダマツメクサとの見分け方あり。


2021年5月5日(水)



【小さな話題】大型連休中に観た映画・ドラマ『不滅のあなたへ』『ファンタスティック・プラネット』『Be With You〜いま、会いにゆきます(韓国版)』

 大型連休中に録画・再生で観た映画、ドラマの感想。
  • 【5月3日ほか放送、NHK総合、NHK-Eテレ、『不滅のあなたへ』】
     深夜に集中再放送されていた#1と#2を妻が録画しており、見始めることになった。#3は録画できていなかったが、5月3日限定のオンライン配信を視聴することができた。
     私はドラマはあまり観ないほうだが、いったん見始めるとと、こちらにあるように、とことんハマってしまう。このドラマに関しては、なんと言っても#1の展開や、シベリア北部のような極寒の風景に惹かれてしまった。登場者たちを安易に善と悪として区別しないところが気に入った。みな、それぞれの立場で懸命に生きているのであるが、にもかかわらず、対立や衝突が起こってしまうのである。
  • 【4月29日放送 NHK-BSP、『ファンタスティック・プラネット
    あらすじは、ウィキペディア掲載の通りだが、絵コンテの口元を動かしたり、登場者たちが移動しているだけの動画であり、動く挿絵を見ながら童話を読んでいるだけのように見えてしまい、アニメの長所が発揮できていないように感じた。もちろん、こういう表現方法もありうるし、木を植えた男のような秀作もあるとは思うが、日本のアニメのような、動きそのものをリアルに描いた作品でないと、物足りないように感じてしまう。ストーリーのほうも観念的な展開であり、わくわく感を生み出すような演出が見られなかった。
  • 【5月2日放送、BS日テレ、『Be With You〜いま、会いにゆきます(韓国版)』】
    この映画は、日本語版と、リメイクされた韓国版があり、今回放送されたのは後者であったようだ。もっとも民放ではありがちのことだが、オリジナルが131分のところ、放送のほうはCMを除くと103分に短縮されており、大幅なカットによって、ストーリーの展開に一部不自然さを感じるところがあった。
     映画は、死んだはずのスホが1年後の梅雨の季節に記憶喪失の状態で現れ、梅雨が終わるまでの限られた時間、家族の幸せな生活を取り戻すというような内容であったが、こういうことがどうやって起こるのか、初めのうちはイマイチ理解できなかった。
     物語のポイントは、25歳の時に、スホが6週間の昏睡状態に陥り、そのさいに、自分が32歳の時にウジンやジホを残して死んでしまうこと、33歳の時に短期間だけ再会できる、という予知夢を見たことであり、もしスホがウジンと結婚しなければ別の未来があったかもしれないのに、あえて、夢に出てきた幸せを実現するために結婚の道を選んだというあたりにあるかと思う。
     じっさい、このあたりの経緯は、ラストのあたりで、日記を通じて判明している。
    あなたがソウルに来た日、私は事故に遭った。目が覚めると、私は8年後の世界に来ていた。25歳の私は事故に遭った瞬間―すべての記憶を失ったまま8年後の未来へ行き、33歳のあなたと8歳になったジホに会った。何もかも見慣れなくてぎこちなかったけど、私はもう一度あなたと恋をした。生まれて初めてキスをして、あなたと愛し合い、そして―また別れた。再び気づいた時―私は集中治療室にいたわ。
     要するに、33歳の時にトンネルの中に現れたスホは、天国と地上の間にある「雲の国(天国に行く人々が家族の記憶から消えるまで暮らす所)」からやってきたスホではない。まだ結婚する前、昏睡状態にあった25歳のスホが時空を超えて一時的に33歳の世界にワープしていたことがここで初めて明らかになる[]。しかし、いっぽう映画の冒頭では、ペンギンの母親が雲の国から地上に降りて子どものペンギンに再会するシーンが出てくるため、スホもペンギンと同じように雲の国からやってきた(つまり死んだ人が一時的に地上に降りてきた)というように錯覚してしまう。こういう錯覚が、「あっ、だから記憶喪失していたのか【正確に言えば、まだ体験していない世界にワープしたので、記憶そのものが無くて当たり前】」というラストの驚きを与えているのだろう。
    追記]スホが交通事故にあった時とトンネルの中に現れた時の服装(ピンクと白)や髪型が同一であることから、トンネルの中に現れたのは25歳のスホであるということが確認できる。但し、交通事故のシーンはラストの日記による回想の一部なので、伏線としては働いていない。