じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
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2011年版・岡山大学構内でお花見(31)コメツブツメクサのお花畑 昨日の日記掲載のタンポポと競うように、大学構内の芝地を覆い尽くしている。写真左は八重桜とのコラボ。写真右は文学部方向。過去の記録が以下にあり。 |
【思ったこと】 _b0427(水)今回の大地震について思ったこと(26)被災地における植物の役割 まず、例によってNHKオンラインの見出し項目を掲げておく(4月28日早朝の時点)。
さて、本日の話題は被災地における植物の役割について。6月11日〜12日に高知大学農学部で行われる予定であった人間・植物関係学会の2011年大会の開催中止に関連して、4月21日の日記に、 「自然の巨大な力によって粉々に打ち砕かれた被災地の生活を横に見ながら、「植物の癒し」を語るのは、会員の一人として違和感がある」という会長のお気持ちに関しては、2008年大会で阪神・淡路大震災における植物の役割が強調されたことからみても、むしろこういう時期であればこそ、積極的に大会を開催し、例えば被災地で瓦礫に埋もれながら花を咲かせた桜にどのような思いを寄せられたかといったことを語るべきではないか。と書いたことがあった。その後、被災地における人と植物との関わりについてのエピソードを伝え聞いたので備忘録代わりに記しておきたい。 1番目は、天皇皇后両陛下の被災地ご訪問に関するニュースで伝えられた次のような内容であった【NHKオンライン 4月28日5時20分配信】 ...仙台市の避難所では、津波で自宅が流された女性が、庭があった場所に咲いていたスイセンの花を皇后さまに贈りました。皇后さまは、かつて阪神淡路大震災の被災地を見舞った際、お住まいの御所の庭に咲いたスイセンの花を崩れ落ちた建物の上に手向けられたことがあり、被災者からの思わぬ贈り物に笑顔を浮かべられていました。 2番目は、4月27日夜のNHK「クローズアップ現代」で取り上げられた、 安住の地を失った高齢者たち という放送。その中で、認知症のおばあさんが、スタッフと一緒に花屋さんで鉢花を買い、避難所に飾るというシーンがあった。おばあさんご自身の口からも植物の大切さが語られていた。 3番目は、津波をかぶりながらも花を咲かせた桜の姿に被災者が元気づけられているというニュースであり、これは、すでに何度か伝えられている。(たぶん、一カ所ではなくて、いろいろな場所でいろいろな人によって語られているものと思う。) 4月26日には、岩手県の達増拓也知事と会った俳人の黛まどかさんが、 「満開の桜に明日(あす)を疑はず」 という句を披露したというネットニュースも伝えられた。 これらのエピソードやニュースから読み取れるように、花というのは単なる「美しい飾り」ではなく、生きる力や、そこに暮らす人々のふれあい、過去との繋がりといった点で重要な役割を果たしている。これから暖かくなるにつれて、被災地でも、昨年と同じように春や夏の花が咲き出し、被災者の方々を元気づけるものと思う。「自然の巨大な力によって粉々に打ち砕かれた被災地の生活を横に見ながら、「植物の癒し」を語るのは、会員の一人として違和感がある」などと自粛せず、植物の役割をもっと積極的に評価し、人間・植物関係学会の研究テーマとして取り上げていく必要があると思う。 |