Copyright(C)長谷川芳典 |
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鉢植えのカラスビシャク。何年前だったか忘れたが、山野草即売会で購入。以後、殖えもせず減りもせずに毎年芽を出している。ムサシアブミなどと異なり、夏中、何回か仏炎苞を伸ばす。20218年5月25日の日記に同じ株の写真あり。 |
【小さな話題】「じぶん更新日記」執筆開始24周年(1)「じぶん持続」から「生涯じぶん更新」へ このWeb日記の執筆が2021年5月6日をもって24周年を迎えた。毎年5月6日付けの日記では、似たようなことばかり書いているのだが、今年は少し違う。このWeb日記のタイトルでもある「じぶん更新」という初心に立ち返り、「生涯じぶん更新」をめざす、というように方針転換を決めたためである。 「じぶん更新」というのは、アプリやOSの更新(=アップデート)のメタファーであり、昨日とは違った「じぶん」を日々更新していこうという前向きな生き方を目ざしたものであった。ではどうすれば、「じぶん」を更新できるのか? 一般的な可能性としては、
もっとも、加齢に伴い、上記のような道筋で「じぶん」を日々更新することは次第に困難になってきた。そこで、昨年5月8日の日記では、 この日記の「じぶん更新」というヘンテコなタイトルは、もともと、「日々じぶんを更新する」という趣旨で名づけたものであったが、定年退職から丸2年、「日々更新」ではなく「日々高齢化」を重ねていくなかでは、じぶんをアップデート、アップグレードしていくことは殆ど困難になってきた。昨年の日記で、というように、「じぶん更新」から「じぶん持続」へと舵を切り替えることを表明した。ダウンサイジングに徹底し、機能をシンプルにすることで不具合を起こりにくくすることが今後の課題になるかと思う。そういう意味では、断捨離もアップデートの1つ。と述べたように、今後の「更新」は、機能の複雑化高性能化ではなく、シンプルかつ耐用性を重視する方向に向かっていくであろう。 しかし、その後、コロナ禍の外出自粛のなかで自分のできることをいろいろ模索しているなかで、巣ごもり的な隠居生活の中でも、それなりに「じぶんを更新」できる可能性があることに気づくようになった。例えば、科学番組を視聴するだけでも、宇宙、物質、生命などの成り立ちについて、素人レベルでの理解を深めることができる。ドキュメンタリー、映画、ドラマなどを通じて、多様な生き方に接することもできる。海外旅行のように新しい世界を歩き回る機会は失われてしまったが、高精細のテレビ番組やネット上の画像を通じて、地球以外の惑星の風景までリアルに眺められるようになった。この先、加齢に伴って身体的能力が衰えていっても、何らかの新しい体験は可能であろう。そして一度限りの最終的な体験は、自分の死ということになる。 「じぶん持続」という発想は、「持続」ができるならばそれにこしたことはないが、加齢とともに失われていく部分に目を向けるという点ではマイナス思考であることに変わりない。いっぽう「じぶん更新」という発想は、常に新しい部分が付け加わっていくという点でプラス思考に繋がる。ACTで重視されている「価値」に近いものであると言えるだろう【たとえばこちらの論文や、こちらの書籍を参照】。しかも、何かのゴールを設定しているわけではなく、「更新」自体が喜びとなっているのである。 なお、行き当たりばったりに新しい体験を繰り返したり、新しい知識を雑多に獲得したりするだけでは、必ずしも「じぶん更新」には繋がらない。それらはある程度、能動的に吸収・整理され、体系化されていく必要がある。そのさいの備忘録やアイデア集として役立つのがWeb日記ではないかと思っている。 |