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11月10日の岡山は晴れ時々曇りの1日であったが、15時半頃から黒い雲が到来し、わずかながら俄雨が降った【記録上の降水量はゼロ】。写真は雨が上がったあとに備前富士方向に出現した虹。16時20分頃から16時23分頃までの数分間の出来事であったため、気づいた人は少なかったのではないかと思われる。 |
【連載】ヒューマニエンス「“イヌ” ヒトの心を照らす存在」(2) イヌの言語学習 昨日に続いて、10月21日に初回放送された表記の番組についての感想・考察。 昨日も取り上げたように、イヌは、言葉の意味【←弁別機能】や他者の情動を聞き取ることができるが、どうやらそれらを処理する大脳半球は異なっており、左脳では「言葉そのもの」、右脳では「イントネーション(を手がかりにした情動の察知)」を処理しているらしいことが説明されていた。 このイントネーションという手がかりはなかなか興味深いところがある。最近、オンライン授業の関係で機械読み上げソフトを使うようになったが、「心がこもっていない」という批判的な指摘を受けることがある。機械読み上げは標準的なイントネーションで発音しているが【←大阪弁のソフトもある】、感情を込めたイントネーションとか、速度の変化、間合いなどは自動的には調整してくれないため、どうしても棒読み的な音声にならざるをえない。もう少しAIが進歩すれば、読み上げるテキストの文脈に合わせて、「嬉しそう」、「悲しそう」というように読み分けることができるのではないかと思う。 次に、イヌがどの位の言葉を覚えられるのかということが話題になった。ドイツの研究者が行った実験では、Ricoというイヌは、別室に置かれた10種類のモノの中から指示されたモノを正確に選んで運んでくることができたという。また、別室に、今まで一度も名前を教えられていないモノを1個、すでに教えられているモノを9個配置した上で、一度も教えていない言葉をわざと言うと、今まで教わっていなかったモノを運んできたという。なお、オリジナルの論文はどうやら、 ●Juliane Kaminski, Josep Call, and Julia Fischer (20004).Word Learning in a Domestic Dog: Evidence for "Fast Mapping". であり、以下に分かりやすい解説があった。
解説記事の中で興味深いのは、教わっていない言葉を発せられた時に、選択肢の中から新奇なアイテムを選ぶことができたという点である。この場合「教わっていない言葉」というのは、
ちなみにこちらの記事を見る限りでは、イヌを対象とした刺激等価性の研究はあまり行われていないか、もしくは注目すべきような発見は報告されていないようであるが、勉強不足のため何とも言えない。 次回に続く。 |