じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 発泡トレイ回収所のある近隣の公民館に寄ったところ、入口に公民館臨時休館(一部業務は継続)という貼り紙があった。新型コロナの感染拡大に伴う措置であるが、感染拡大防止のための休館でなく、保健所応援体制確保のため公民館職員を保健所に臨時配置するためであるようだ。岡山市立図書館についても同様。半田山植物園の職員が保健所に回されるという話はなさそうだが、岡山県が「まん延防止等重点措置」を要請したことで、またまた臨時休園になりそうな気配。


2022年1月23日(日)



【連載】チコちゃんに叱られる!「山芋の痒み」「鍵のギザギザ」

 1月21日に初回放送された、表記の番組についての感想と考察。この回は、
  1. 山芋を食べると口のあたりがかゆくなるのはなぜ?
  2. 鍵がギザギザしているのはなぜ?
  3. 1mはなんの長さ?
という3つの疑問が取り上げられた。本日はこのうち1.と2.について考察する。

 まず1.の山芋の疑問は「無数の小さな針が刺さっているから」と説明された。山芋には、長さ0.2mm、太さ1/1000oのシュウ酸カルシウムの針状結晶が含まれており、あまりにも小さいので、すりおろしても壊れることはない。これが口の周りに付着すると、針状結晶が刺さるため痒くなるという。この針状結晶は、昆虫などに食べられない効果がある。じっさい、シュウ酸カルシウムを含む部分と含まない部分のあるユリ科の植物の葉を虫に与えると、シュウ酸カルシウムを含まない部分しか食べられなかったという研究があるという。なお、シュウ酸カルシウムは、パイナップルやキウイにも含まれているという。痒くならないように食べるには、シュウ酸カルシウムを多く含む皮の部分を除去するため、5mm程度厚めに剥くという方法があるという。このほか、人によっては、山芋に含まれているアセチルコリンで痒みを感じることもあるという。
 なお、放送では「山芋はみずから針を持つことで虫に食べられるのを防ぎ、生存競争で生き残った」と解説していたが、この表現は「山芋が食べられるのを防ぐという目的で針を持った」というように目的論的に誤解される恐れがある。正しくは、

●山芋が進化していく過程で、シュウ酸カルシウムをより多く含む種類のほうが虫に食べられにくかったため、結果として繁殖した。

と考えるべきであろう。




 続く2.のカギのギザギザというのは、カギそのものの構造に関する疑問であった。正解は、

●ギザギザの数ぶんの金属の棒の切れ目を一定の高さにそろえるため

と説明されたが、言葉だけではどういう仕組みかは理解困難であった。

 一般的な錠前(シリンダー錠)には二重の筒があり、内側の筒を回すことで開けることができるようになっている。内側と外側の筒に金属の棒が入っている。この棒にはそれぞれ、不揃いの切れ目が入っている。鍵を差し込むことでこの棒が持ち上げられるが、切れ目の高さがすべて揃わないと内側の筒は回らないという仕組みになっている。
 この仕組みは、紀元前数千年前のエジプト錠ですでに使われているという。このほか、ピッキングにより強い「ディンプルキー」もある。ディンプル錠で向きを気にしなくても鍵をさし込めるのは、両側に同じ凹凸があるため。念のため手持ちの鍵束をチェックしたところ、確かに、ディンプルキーは表と裏が同じ凹凸や刻みになっていた。いっぽうシリンダー錠の鍵は向きによってさし込めない形になっているので、鍵穴をよく見ずにさし込もうとすると50%の確率で鍵穴に入らないことがある。

 このほか放送では、
  1. ダイヤル式の鍵ではくぼみがある円盤が数枚あり、揃っていないと開かない仕組みになっている。
  2. 映画などで聴診器を当てて開けるシーンがあるがこれは演出上のトリック。金庫と鍵の博物館館長の杉山さんの父親が元ネタだという。
といった話題が紹介された。聴診器を当てて金庫を開けるというシーンは外国映画でもあったような気がするが記憶は定かではない。

 次回に続く。