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2019年度から3年間にわたり実施されたおかやまケンコー大作戦が2021年12月をもって終了、その最終結果と商品券4000円分が送られてきた。2019年3月5日の日記に記したように、この企画の前身は2015年度から始まっており、それ以降、7年間にわたって毎日歩数計を首にぶら下げながらウォーキングに励んできた。 しかし、通知書によれば、来年度以降は、もはや歩数計登録によるポイント付与は行われなくなるとのこと来年度以降は各種イベント案内が配信されてくるというが、私自身は自分の規則的な日課を乱すようなイベントに参加したいとは全く思わない。よって今後は、歩数計を自分で管理しながら、ウォーキング主体の健康増進活動を維持していくことになる。 |
【小さな話題】カズレーザー vs. NHK高校講座 その2 「マリ共和国」「時速100kmの車からボールが真下に落ちる」「引くの多義性」/2文字動詞の多義性 昨日に続いて、NHK-Eテレで放送された表記の番組の感想と考察。 本日は2月23日に放送された#7のうち、前半の3問について考察する。問題は以下の通り。なお問題文の前の○×はカズレーザーさん自身の正解不正解を表す。
まず1.のマリ共和国の話は、「泥で修復している」が正解であったが、それほど意外というわけでもなかった。高所からの落下事故が起こらないのかが心配。 次の2.は「まっすぐ下に自由落下」というカズレーザーさんの答えで正解だった。実際に行われた実験では車の速さとボールの速さが打ち消し合って真下に落ちていた。理屈では分かるのだがこの目で見ないとなかなか納得できない現象である。 このことでふと思ったが、戦闘機同士の空中戦では、機体から後ろ向きに銃弾やミサイルを発射しても、上記のボールと同様で殆ど威力が無い。例えば超音速の戦闘機から後ろ向きに超音速のミサイルを発射したら、そのまま真下に落ちてしまう。いっぽう追いかける側の攻撃は自機のスピードが加わるぶん威力がある。なので、敵機に遭遇した時は逃げるよりもそのまま敵機の方向に突進し、一か八かで銃弾を浴びせたほうが生還できる可能性が高い。ま、そんな事態に起こらないことが第一であるが。 続く3.は「ひく」が正解。一番最初の「長いものでつなぐ」に惑わされてなかなか正解が浮かばないが、確かに「電話線をひく」や「水道をひく」は「長いものでつなぐ」という意味になっている。この「ひく」には、カズレーザーさんが挙げた「引き算の引く」、さらに「線を引く」、「風を引く」、「身を引く(引退する)」、「誘い込む」、「多くの中から選び出す」、「気を持たせる」などさまざまな意味がある。 上掲の「ひく」はNHKの番組予告では“「ベーシック国語」同音異義語に関する出題”とされていたが、本当に同音異義語なのだろうか。ちなみに日本語は同音異義語が多い言語だが、同音異義語の大部分は漢語の音読みに起因するものであり、純粋な大和言葉では、同音異義といっても語源は1つであるように思う。「ひく」のいろいろな意味も、もともとは1つではないだろうか。と思ってネットで検索したところ、 李 澤熊(2017).動詞「ひく」の多義構造―日本語教育の観点から― という論文があることが分かった【なぜか、論文リストでは“動詞「ひく」の多義構造”ではなくて“動詞「ひく」の意味分析”というタイトルになっているが、論文自体は同じもので、PDFファイルでは「多義構造」となっている。】 論文の中では「ひく」の用法が18通りの多義的別義に分類され、隠喩や換喩による多義構造が図示されているが、「ひく」そのものの語源については語られていないようだ。このほか、「○線を引く ×円を引く」、「○2を引く ×2割引く」、「○辞書を引く ×ネット検索を引く」、「○アリストテレスの言葉を引く ×友だちが言ったことを引く」というように、正しい用法と誤用が挙げられている点が興味深い。サブタイトルにもあるが日本語教育の中で「ひく」をどうやって教えるのかは重要な課題であろう。 ここからは発展敵考察になるが、「■く」というように平仮名1文字■に「く」をつけた2文字動詞は、リストは長くなるがおおむね以下のようになる。
[※]私は高校卒業までの18年間は東京に住んでいたので基本的には東京弁のイントネーションで喋るが、そのあとの西日本での生活が50年以上に及ぶため、一部のイントネーションは関西訛りに変質しており、自分では区別できないことがある。 それにしても日本語の2文字動詞は多義的で難しい。2文字動詞としては他に終止形が「う、す、つ、ぬ、む、る」で終わるものがあるが、
ちなみに、2文字の言葉は上掲の動詞以外のほか、名詞、形容詞、接続詞などがある。これは、心理学の記憶の実験にも大きく影響してくる。例えば2文字の無意味綴りを次々と記憶してもらう実験では、当然、上掲の有意味綴りは除外しなければならない。さらに無意味であっても、連想価の高い綴りもある。逆に、有意味な語や連想価の高い語をこじつける記憶術もある。 次回に続く。 |