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半田山植物園の裏山でコウガイビル3匹を見つけた。コウガイビル自体は子どもの頃にも何度か見たことがあったが半田山植物園内ではたぶんこれが初めて。 蛭という名前がついているが、分類上は環形動物の蛭とは異なるという。 ところで(環形動物の)蛭というと、小学生のころ父親から聞いた『高野聖』の一節が思い出される。といっても父は、山蛭に襲われる部分だけしか話してくれなかった。その続きを知ったのは中高生になってからのことで、父親がなぜ続きを話したがらなかったのか、その理由もよく分かった。 人の血を吸う蛭を初めて見たのはタスマニア。一度だけ血を吸われたこともあった。 |
【小さな話題】作図から考えるtan x 昨日に続いて、 ●xがどんな無理数であれば、tan x は有理数になるのか?【tan x が有理数になるための必要十分条件は何か?】 についての隠居人的な考察。 今回は、定規とコンパスだけで「tan x」の辺比を作図するという観点から考えを進めてみたいと思う。 ウィキペディアに記されているように、tan x の最も初歩的な定義は、 直角三角形において、1 つの鋭角の大きさが決まれば、三角形の内角の和は 180°であることから他の 1 つの鋭角の大きさも決まり、3 辺の比も決まる。ゆえに、角度に対して辺比(三角比)の値を与える関数を考えることができる。となる。ここで、任意のθに対してaやbの長さを作図することはできないが(たぶん)、任意のaやbの比率を直角三角形の辺比として作図することは簡単にできる。なお、以下では、0<θ<π/2までの範囲(第一象限)について述べるが、それ以外の場合も簡単に適用させることができる。 さて、定規とコンパスだけでは、絶対的な長さを測ることはできないが、線分長さの比は簡単に図示できる。例えば
ちなみに、 ●定規とコンパスだけを使って任意の角を作図することができるか? という疑問がネット上でも散見されるが、この場合の任意の角というのはすでに与えられた大きさを持つ角という意味であり、円分方程式の解法の問題となる。いっぽう、上記は、tan x の値だけが分かっている角度(角度自体の大きさは分からない)についての作図問題なので問題の性質が異なる。また1°から360°までの1°刻みの角度は、 ラジアン=度×π/180 となるため、ラジアン(弧度法)ではすべて無理数になるため、単純に線分をa個、b個並べた直角三角形で表現することはできない。 なお、定規とコンパスの作図で表現できる辺比は有理数だけであるとは限らない。例えば、定規とコンパスだけで直角二等辺三角形を作った上で、直角を挟む2辺が1:√2となるような新たな辺比を作ることができる。さらにコンパスを重ねることで、√3、√4、..というように、1:√n-1:√nという直角三角形を作ることができ、それらに対応した角度も定規とコンパスだけで作図できると言うことができる(但しその角度が何度であるのかは別に計算する必要がある)。 ではいま上に述べたやり方で、あらゆる角度が作図できるかと言えば、これは無理。なぜなら無理数といっても、すべての無理数が√の組合せで表せるわけではない。例えば、斜辺以外の2辺の辺比が1:πであるような直角三角形は、上記の方法では作図できない。 不定期ながら次回に続く。 |