じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



11月のインデックスへ戻る
最新版へ戻る



クリックで全体表示。


 ウォーキングコース沿いのヒメツルソバ。岡山では冬になると地上部が枯れるが、2021〜2022年の冬は氷点下の日が少なく、茎が枯れないまま残った。そのため例年になく見事に咲いている。


2022年11月07日(月)



【連載】チコちゃんに叱られる!「サンマはなぜ取れない」「だるまさんがころんだ」

 11月6日に続いて11月5日に初回放送された表記の番組についての感想・考察。本日は、
  1. 様ってなに?
  2. なぜ地球には空気がある?
  3. 【週刊チコニュース】なぜサンマが取れなくなった?
  4. だるまさんがころんだはなぜだるまさんがころんだという?
という4つの話題のうち、残りの3.と4.について考察する。

 まず3.の【週間チコニュース】というのは、NHK解説委員がやさ〜しく解説するという企画で、この回はサンマ。
 放送によれば、サンマが取れなくなった1番目の理由は、まずサンマの量が減っていることにあるという。2003年には597万トンとれていたのに対して、2021年は過去最低の84万5000トンまで減少している。このデータだけでは「サンマの収穫量が減っているからサンマが取れなくなった」というトートロジーに陥っているような気がするが、この調査は「サンマの分布量」というタイトルになっており、どうやら調査地点での収穫量をもとにサンマの生息分布を推定しているように思われた。
 サンマは、昔は北の海でエサをいっぱい食べてから日本の近くを泳いで南に向かっていたが、最近は日本から離れたところを移動している。日本近海ではイワシやサバが増えており、サンマのエサも食べてしまうためにサンマは遠くを泳ぐようになった可能性があるという。温暖化の可能性もあるがはっきりは分からない。
 もともとは日本の小型船が近海で取れたサンマを生のまま市場に出していたが、最近では、冷凍設備を備えた、韓国、台湾、中国などの大型船が取るようになったことも影響している。
 今後は、サンマが増えた時に、収穫量を調整して取りすぎないようにする必要があると説明された。

 最近たまたま目にした記事;

その魚はどこから来たのか? 水産業に潜む現代奴隷を救う命懸けの旅路続編あり】

によれば、東南アジア地域で、は人身売買、無報酬に近い低賃金、劣悪な環境での長時間の強制労働といった現代奴隷の被害者は世界で4000万人以上にのぼると推定され、水産業にも存在することが指摘されているという。そして、そうした過酷な強制労働で獲られた魚が日本の食卓や回転寿司のネタとして出回っている可能性があるという。
 この問題を解決するには、基本的には現地での人権を守る取組が必要であるが、同時に、そのような過酷な労働による水産物の輸入に規制をかけることも有効であろう。そもそも金儲けができなくなれば労働力を求められることも無くなり、結果的に人身売買の対象にもならないと考えられるからだ。
 サンマ漁がこれに今述べたことに含まれているのかどうかは確認できていないが、いずれにせよ、サンマを保護するためには外国からの輸入に規制をかけることも一案になると思う。




 最後の4.の「だるまさんがころんだ」については、まずそのルールから確認しておこう。ウィキペディアによれば、
地域や場面、コミュニティにより様々なルールがあるため一概に言うことはできないが、概ね『鬼は参加者の方を見ずに「だるまさんが転んだ」等と唱え、終わり次第振り返って参加者の動向を見る』『参加者は鬼が見ていない場合のみ行動を許される』『鬼が見ているタイミングで動いた者は鬼に捕まる』『生き残った参加者が鬼に何らかのアクションを取ったところで全員解放され、1回の遊びが終了する』の4点を基本とすることが多い。
というのが基本であるようだ。私も小学生の頃何度か遊んだ記憶があるが、放送でも指摘があったように、このゲームではそもそも動かない参加者はゼッタイに鬼に捕まらないので、参加者全員が動かなければゲームが成り立たない。もっとも実際には、場を盛り上げようとしてわざと動く子どもが出てくるので、そのおかげで楽しく遊ぶことができる。なお、私自身は、小学校からの下校途中には、「グリコ」「チヨコレート」「パイナツプル」で遊ぶことが多く、そちらのほうが強く記憶に残っている。

 放送によれば、この遊びは昭和初期から広まった遊びであり、もともとは「はじめの一歩」と呼ばれていた。最初のルールでは鬼が「12345678910」と数えたあとで振り返っていたが、これが「だるまさんがころんだ」という10文字に置き換えられた。それにより、鬼は「だるまさんが」まではゆっくり、「ころんだ」を早口で喋るといったスピードの変化がつけられるようになり、言葉遊びとして発展した。
 もっとも、なぜ「だるまさんがころんだ」が定着したのかは、よくわからないという。放送でも紹介されていたように、地域によっては、
  • 「坊さん(ぼうさん、ぼんさん)が屁をこいた」(大阪市)
  • 「兵隊さんが通る」(約40年前の和歌山市)
  • 「くるまん(の)とんてんかん」(約40年前の仙台市)
 なお、同じような遊びは海外にもあり、
  • 「Uno due tre stella(123星)」(イタリア式)
  • 「123太陽」(フランス式)
  • 「123ピアノ」(ベルギー式)
  • 掛け声はなく、鬼はいつでも振り向ける。動いているところを見つかるとやり直し。鬼にタッチした子が次に鬼になる。(イギリス式)
という4つが紹介された。ウィキペディアには、他国でのルールの違いや、アジア地域での遊び方が紹介されていた。

 なお、直近のニュースの中に、

達磨寺で「だるまさんがころんだ」選手権 奈良 王寺町

というのがあった。禅宗の祖とされる達磨大師とゆかりの寺がある奈良県王寺町で、昔ながらの遊びの「だるまさんがころんだ」を競技化した大会が開かれたという。ルールは、
  • 5人一組の2チームが対戦する形式で、主催者が用意した鬼が背を向けて「だるまさんがころんだ」と唱える間に、チームのメンバーがハードルなどの障害物を越えて15メートル先のゴールを目指す。
  • ゴールした人には得点が与えられ、チームの合計点で勝敗が決まる。
  • 遊びの「だるまさんころんだ」と同じように、体が動いているのを鬼に見つかってしまうと失格になるため、参加者たちは鬼が振り向くタイミングを予測して進んだり、体を動かさないよう我慢したりしながらゴールを目指す。
となっていたという。