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【小さな話題】『藤子・F・不二雄SF短編ドラマ』と『星新一の不思議な不思議な短編ドラマ』と『笑ゥせぇるすまん』 4月9日からNHK-BSPで、 ●藤子・F・不二雄SF短編ドラマ の放送が始まった。これまで4回分が放送されているようだが、まさか同じ日に2話ずつ放送されているとは気づかず、私が録画できたのは『おれ、夕子』と『定年退食』の2回分のみであった。ま、そのうち一括再放送が行われると思われるので、じっくり待つことにしたい。 このドラマは番組サイトで ●国民的漫画「ドラえもん」の生みの親 藤子・F・不二雄が描いた刺激的でシュールなSF短編漫画を実写化! と宣伝されている通り、ドラえもん作者の藤子・F・不二雄さんの別の側面を知る上でも重要な手がかりになりそうだ。もっとも、今述べたような勘違いによりまだ2話分しか視聴していないので全体的な特徴を把握できる段階には至っていない。 私が視聴した『おれ、夕子』と『定年退食』の2回分に限って言えば、昨年放送されていた、 ●星新一の不思議な不思議な短編ドラマ とよく似た展開になっているという印象を受けた。もっとも、これまでのところ、星新一原作のドラマのほうが時代設定のスケールが大きく、人類存亡にかかわる諸問題に触れているように思われた。もしこれらが、藤子・F・不二雄原作でなかったとしたら、ありふれたSFドラマ程度にしか感じなかったかもしれない。 ところで、上掲の2つのドラマとは内容の構成が異なるが、藤子不二雄A原作の作品として、 ●笑ゥせぇるすまん があり、公式チャンネルからかなりの作品が無料公開されている。リンク先によれば、アニメ作品としては全103話+スペシャル23話(合計全127話)、他に『笑ゥせぇるすまんNEW』というのがあるようだがよく分からない。 『笑ゥせぇるすまん』のアニメは、当初は『ブラックジョーク』というジャンルが私の性に合わずあまり観る気になれなかったが、だんだん慣れてくるとハマってしまいそうな魅力があることに気づいた。じっさい、寝る前に『笑ゥせぇるすまん』のYouTube動画を観ると、夢の中で同じような強烈な場面が出てくるからスゴい。 もともと実生活で体験する出来事というのは、そんなにハッピーな終わり方をするものではない。『笑ゥせぇるすまん』のような結末こそが真実であり、それらを「そういうこともアリかな」と受け流していく姿勢もアリではないかと思う。 そう言えば、第一話『プラットホームの女』では、美人に見えていた女性の顔の真実の姿が明らかにされるが、そもそもどんな美女でも全身のレントゲン写真を撮れば骸骨人間であって、それ以上でもそれ以下でもない。その骸骨人間の表層部分だけを見るから美人だと感じるだけである。 なおこちらの動画によれば、『笑ゥせぇるすまん』の中にも、主人公視点からはハッピーエンドな終わり方をしている作品が少なくとも4つあるという。また、何がハッピーエンドなのかということを考えさせられる作品は他にもある。 |