Copyright(C)長谷川芳典 |
※クリックで全体表示。 |
2月2日初回放送の『チコちゃんに叱られる!』で交通信号機のヨコ型、タテ型の話題が取り上げられた。番組スタッフが20の国・地域からの外国人に尋ねたところ、
上記では中国はタテ型となっていたが、私の旅行経験から言えば、中国では地域によってはヨコ型のほうが多いようにも思われる。このほかモンゴルでもヨコ型を見かけたことがあった。但しA〜Cは2000年8月に撮影したものであり今ではタテ型に置き換わっている可能性もある。
↓の記事参照。 |
【連載】チコちゃんに叱られる! 「フィギュアスケートのアクセル」「信号機のヨコ型、タテ型」 2月2日(金)に初回放送された表記の番組についての感想・考察。この回は、
まず1.の正解は「アクセルさん」という人名由来であると説明された。アクセル・パウルゼン(Axel Paulsen、ノルウェー出身、1855-1938)は1882年、フィギュアスケート初の国際大会に出場し1回転半のジャンプを披露し3位に入賞した。ちなみに、同選手はスピードスケートでは見事に優勝している。 国際スケート連盟認定するジャンプは難易度の低い順から、『トーループ』、『サルコウ』、『ループ』、『フリップ』、『ルッツ』、『アクセル』の6種類があり、『アクセル』は最も基礎点・難易度が高いとされている。3回転ジャンプの基礎点は難易度の低いほうから4.2〜5.9点となっているのに対して『アクセル』は8点が与えられる。 放送によると、右利きの場合、シングルアクセルは前向きに左向きに踏み切り回転する。フィギュアスケートのブーツの刃(ブレード)はジャンプを飛びやすくするためにギザギザになっている。このため前向きに着地するとギザギザが氷に引っかかり転びやすくなることから、必ず後ろ向きに着地する【結果的に1回転半となる】。いっぽう『アクセル』以外のジャンプでは後ろ向きに踏み切り、後ろ向きに着地するので結果的に1回転となる。 なるほど、『アクセル』で、なぜ「○○回転」ではなく「○○回転半」というように「半」がつくのか、その理由がやっと分かった。もっとも、後ろ向きに回転している以上、1回転目で着地しても、1.1回転目で着地しても、後ろ向きに着地することには変わらないように思われる。おそらく、ここでいう「前向き」とか「後ろ向き」というのは、スケートの進行方向に対する向きであり、1回転は360°、半回転は180°というように進行方向と着地方向が揃っているために転びにくい。それ以外の中途半端な角度の斜めの着地では安定性が損なわれるためではないかと思われる。 フィギュアスケートのジャンプの歴史は以下の通り。
次の2.については、放送では、「路面電車のせい」が正解であると説明された。 放送によれば、ヨコ型が普及した経緯は以下の通り。
ここからは私の感想・考察になるが、タテ型の信号機に興味を持ったのは学部1回生の冬に旅行した北海道であり、当時日本海縦貫で走っていた『きたぐに』の車窓からタテ型かヨコ型かを観察したことがあった。放送でも取り上げられていた通りで、北に向かう車窓から見る限りでは、石川県から富山県に入るあたりから確かにタテ型信号ばかりになることを確認したことがあった。 海外旅行先でもタテ型、ヨコ型の違いには気づいていたが、わざわざ写真を撮るほどではないので、現時点では、たまたま写っていた信号機からどちらの向きなのかを推測するほかはない。↑の画像にもあるように、中国では少なくとも地域によってヨコ型が結構多かったように記憶している。但し、中国では車が右側通行になるため、日本とは逆順の「赤、黄、青」の横並びになっている。 欧米の信号機がタテ型であるのは、別段、景観重視というわけでもないように思われる。また路面電車が走っている都市でもタテ型になっていることからみて、見やすさが影響しているとも考えにくい。結局のところ、もともとタテ型で普及し、その後もあえてヨコ型に変更すべき特段の事情が発生しなかったことからタテ型のまま慣習化しているのではないかと推測される。 日本海側のタテ型信号も同様であり、今の時代であれば十分な強度のアームをつけたり融雪装置をつけることで、ヨコ型であるために雪の重みでつぶれるという自体は避けられるはずだ。しかしわざわざタテからヨコに変更するような特段の事情もないため、タテ型のまま存続しているのであろう。なお、日本海側では、雪の重みのほか、着雪で信号機が見えにくくなる可能性もある。その場合、タテ型とヨコ型のどちらが影響を受けやすいのかも調べる必要があるが、おそらく大差無いということになっているのだろう。 次回に続く。 |