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【連載】チコちゃんに叱られる! 万華鏡、キツネ20種 昨日に続いて、3月8日(金)に初回放送された表記の番組についての感想・考察。本日は、以下の5つの話題のうち、2.と3.について考察する。
まず、万華鏡の由来であるが、放送では「デビッドが夜も船を走らせようとしたから」が正解であると説明された。「デビッド」とは、スコットランドの物理学者で色の三原色を見つけたことでも知られるデビッド・ブリューのこと。放送によれば、灯台の光を明るくするための工夫が万華鏡の発明に繋がったということであった。
ウィキペディアによれば、デビッドが発明したのは1816年で翌年の1817年には特許を取得した。日本には江戸時代の文化文政時代の1819年には既に輸入され、「紅毛渡り更紗眼鏡」などと呼ばれて大阪ではその偽物が出回るほどの人気を博したという。 放送によれば、万華鏡は綴じた三角形の鏡が2回反射することで同じ像が6個に映る仕組みを利用している。チコちゃん像の前に山型に2枚の鏡を置き正面から見ると6人のチコちゃんになる。万華鏡の筒の先には色とりどりのパーツが入っていて回すたびに不規則にパーツが動く。パーツの位置関係は無限に変化するため、二度と同じ模様は見られないとされる、 20世紀に入り観光地のお土産として人気を博したことが日本人と万華鏡を深く結びつけている。万華鏡の世界大会では多くの日本人が優勝しており、放送では、中里保子さんの万華鏡『紅花流水紋』、山見浩司さんの『MAIKO 2001』や『GODZILLA』、依田満・百合子夫妻の『Time-時-』が紹介された。依田夫妻の制作活動は以前別の番組でも拝見した記憶がある。 さらに、鏡を使って光を遠くへ飛ばす仕組みは、車のヘッドライトや懐中電灯にも使用されているという補足説明があった。これらは、平面ではなく『球面鏡』という球体のような鏡を使い、光を一方向に集めている。 ここからは私の感想・考察になるが、幼稚園の頃だったか小学校低学年の頃だったかは忘れたが、万華鏡を初めて覗いた時は、その不思議な色合いと変化の美しさに感激した。しかし、見えている世界が反射によるものであるという仕組みが分かると、なんだか、神秘性が感じられなくなってしまった。 鏡に映すということで言えば、子どもの頃、2枚の鏡を向かい合わせに置いて、その1枚の後ろからもう1枚の鏡の中をのぞき込むと【たぶん、鏡台の前で手鏡をかざしてのぞき込む】、鏡の中に次々と小さな鏡が映って無限に繋がっていくように見えるのを楽しんだことがあった。あれは本当に感動的であり、いつか、その鏡の中の世界に入ってみたいと思っていた。なお、同じ現象は、Webカメラでモニター画面を映すことでもある程度再現できる。 あと、過去日記をチェックしたところ、2009年5月16日の日記に、『100年の難問はなぜ解けたのか〜天才数学者 失踪の謎〜』というポアンカレ予想に関連した番組についての感想を記したことがあり、その中で、 万華鏡の無限に近い模様が少数個の色切片(着色されたプラスチック切片など)から構成されているという喩えに基づき、ようするに宇宙がどんな形であっても、球体やドーナツなど8種類のパーツから成り立つというように説明されており、これってスゴイなあと感動することはできた。と書かれてあったことが確認できた。たとえ話ではあるとはいえ、万華鏡を通して宇宙をこの目で眺められるというのは素晴らしいことだ。 万華鏡で見られる世界は、YouTube動画でも配信されており、「万華鏡 YouTube」といったキーワードで検索・視聴することができる。 続く3.の ●【CO2削減のコーナー】全種類見る!キツネ20種類 は、「キツネ」と名のつく生き物全20種類を写真入りで紹介したものであり、世界中に広く生息するアカギツネ(北海道に生息するものはキタキツネ)から、北極圏に棲むホッキョクギツネまでが紹介された。 私が野生の実物を見たことがあるのはキタキツネのみであり、若い頃、20kg以上の荷物を担いで知床半島の羅臼から岩尾別まで山越えをした時、休憩中に偶然出くわしたことがあった。ヒグマではなくキタキツネであったはまことにラッキーだった。 ホッキョクギツネの子育ての様子は、以前、NHKのいくつかの番組で見たことがある。野生の世界ではどこもそうだが、生存競争には善悪はない。ある動物の視点から見れば、獲物を捕らえて子どもに与えるのは感動的な親子の絆となるが、捕らえられた動物の家族から見れば恐ろしく残虐な天敵ということになる。なので、可哀想だと思いつつも、自然の生態系全体として受け止めなければ、不条理ばかりが残ってしまうということだ。 次回に続く。 |