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妻の特製の炊き込みご飯。12月2日の日記で「炊き込みご飯の歴史」という話題を取り上げたばかりであり、タイミングよく作ってもらった。 食後に妻から言われたことだが、なんと今回の炊き込みご飯には松茸が入っていたという。エリンギが大量に入っていたことは分かっていたが松茸が混じっていたとは全く気づかなかった。加齢により嗅覚機能が衰えたためなのか、それとも単なる妻の冗談なのかは不明。 |
【連載】ヒューマニエンス 「“不安” ヒトが“自らつくった”進化のカギ」(5)「不安を抑える物質」と「不安を生み出す物質」/不安の感じやすさのタイプ 昨日に続いて、11月25日にNHK-BSで再放送【初回放送は6月1日】された、NHK『ヒューマニエンス』、 ●「“不安” ヒトが“自らつくった”進化のカギ」 についてのメモと感想。 放送では続いて、神経伝達物質の中で「不安を抑える物質」と「不安を生み出す物質」にどのようなものがあるのか解説された。河田さんによれば、「不安を抑える機能を持つ物質」としては、セロトニン、ドーパミン、ギャバなどが関わっていると言われているが、そのいっぽう、不安をダイレクトに生み出す物質というのは存在しない。脳内の扁桃体とか大脳皮質とかいろいろなところが結びついて不安を発生させている【要約・改変あり】。 河田さんによれば、不安と同じような行動は線虫にも見られる。但し1つの遺伝子だけで不安が決まるわけではなく、他の遺伝子も同じような方向に変わる。すでに説明されたように、ヒトの136番目の遺伝子「T」は、一部の人たちにおいて、10万年前の突然変異により「I」に代わった。しかし100%が(不安を感じにくい)「I」だけに取って代わられることはなく、ある程度の比率でとまっていて「T」と共存している。ヒトの性格もそれぞれ違った性質があるがこれを含めて、多様性の意義が示唆された。 ここでいったん私の感想・考察を述べさせていただくが、「不安を生み出す物質は存在しない」ということに関連してCopilotに尋ねたところ、以下のような回答をいただいた【要約・改変あり】。 興味深い質問ですね!実際に、脳内で不安を引き起こす物質はいくつかあります。ということで、不安を増幅させる物質はいくつかあるが、仮にそれらを投与したからといって一般的な不安と同じ症状を作り出すことはできないようだ。つまり、苦痛や恐怖を与える刑罰・拷問というのは古代よりいろいろと行われているが、何らかの物質の注射で人為的に不安にさせるという刑罰・拷問はどうやら存在しないようである。 以上をまとめると、脳内に何らかの有害物質が溜まることで不安が生じるのではない。人間はもともと不安という初期状態にあるが、セロトニンなどの作用で普段は不安を感じにくくなっている。しかし、ストレスが続くことなどで不安を抑える物質が不足してくると初期状態に戻り不安になってしまう、ということになるかと思われる。 もう1つ、「不安を感じやすいタイプ」と「不安を感じにくいタイプ」の話題であるが、いくら遺伝子レベルで証拠が見つかっているからといって、その違いが一般社会にどこまで反映しているのかは何とも言えないように思う。 もし1つの集団あるいは国の中で、そのような2つのタイプにはっきり分かれるとするなら、一目見ただけでどちらのタイプなどかはっきり分かるであろうし、大統領と副大統領、司令官と副司令官、社長と副社長などを選ぶ時にも2つのタイプでバランスをとるように配慮したほうが物事がうまく進み、かつ暴走を防ぐことができるようになるはずだ。しかし現実には、両タイプの差異はそこまで顕著ではない。世の中に、楽観的な見方をしながら次々と挑戦するタイプや、悲観的な見方をしながら慎重さを求めるタイプの人がいることは確かであるが、殆どの人は中間の立場であり、環境要因や文脈に応じて態度を変えているように思う。 次回に続く。 |