じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 毎年冬になると寒さに弱い観葉植物をバルコニーから室内に移して冬越しさせているが、株分けをしたりすると鉢の数が増えてしまい置き場所が無くなってしまう。今回は、やむなく、ベンジャミンゴム2鉢のうちの1鉢、オリーブ、セローム、アボカド、ポトス、クワズイモ数鉢などを廃棄した。
 手間がかかるのは週に1度の水やり作業。加齢とともに負担になってきた。趣味として楽しむのは20鉢程度が限界ではないかと思う。



2024年12月14日(土)





【連載】チコちゃんに叱られる! 「しゃぶしゃぶの名称由来」「ハワイはHAWAIではなくHAWAII」

 12月13日(金)に初回放送された表記の番組についての感想・考察。この日は、
  1. しゃぶしゃぶはなぜ「しゃぶしゃぶ」?
  2. なんでHawaiiは「i」が2つ付くの?
  3. 【CO2削減のコーナー】THE論文SHOW!:透明人間
  4. 日本の国土の面積はどうやって計算する?
という4つの話題が取り上げられた。本日はこのうちの1.と2.について考察する。

 まず1.の『しゃぶしゃぶ』については、料理自体の由来と名称の由来があるが、放送では後者に焦点が当てられ、「おしぼりを洗う音」が正解であると説明された。大阪の老舗しゃぶしゃぶ店4代目社長の三宅一郎さん&ナレーションによる解説は以下の通り【以下、敬称略。要約・改変あり】。
  1. 『しゃぶしゃぶ』という名称は、三宅一郎さんの祖父で2代目社長の三宅忠一さんが、おしぼりを洗う音を聞いてひらめいたもの。
  2. 大阪にある1910年創業の老舗洋食店『スエヒロ』は1930年にビフテキをメインとする肉料理の専門店となり、1950年には朝鮮戦争の特需で繁盛していた。しかし夏場は閑古鳥が鳴いていた。
  3. 【料理としての】しゃぶしゃぶの起源は諸説あるが、中国の『◆羊肉(シュワンヤンロウ、◆はさんずいに「刷」)』に由来しているという説が有力。この料理は医師で民芸運動家の吉田璋也によって日本に紹介された。
  4. 吉田は敗戦後の1949年、羊肉を牛肉に変え、京都の老舗料理店に伝え、『牛肉の水炊き』名前で登場させた。
  5. 吉田はその後鳥取で和食店を創業、『すすき鍋』という名前で食べ方を広めた。
  6. 民芸運動にも熱心だった三宅忠一はその縁で吉田から鍋の存在を知り、肉をあっさり食べる方法として自分の店でも導入した。
  7. 三宅忠一は、ゴマだれのタレを工夫。さらにネイミングで2年間も悩んだ末、たまたま仲居さんのおしぼりを洗う「じゃぶじゃぶ」という音から商品化に合わせて濁音をとった『しゃぶしゃぶ』という名前がひらめき、1952年に商品として販売を開始した。

 しゃぶしゃぶの由来についてはウィキペディアにも記載があり、放送で紹介された以外の諸説も紹介されている。中文では「さんずいに刷」を重ねた名称、英語ではShabu-shabuとなっていた。
 ま、料理法については何が元祖なのか、たまたま似ていただけなのか、確実なことは言えないように思うが、「しゃぶしゃぶ」という名称自体は間違いなく三宅忠一の発案であったようだ。




 次の2.の「なんでHawaiiは「i」が2つ付くの?」という疑問については、放送では「『ハワイッイ』だから」が正解であると説明された。古川敏明さん(早稲田大学)&ナレーションによる説明は以下の通り【要約・改変あり】。
  1. 『ハワイッイ』はハワイ諸島の先住民が使っていたハワイ語。
  2. ハワイ諸島が欧米人によって発見されたのは1778年。
  3. アメリカ人によって西洋文化がもたらされ英語が使われるようになったためハワイ語の話者は1820年代に約30万人だったのが1970年代には約2000人に減少した。
  4. ハワイの先住民たちはハワイ諸島のことを『ハワイッイ』と呼んでいた。
  5. 1820年、アメリカの宣教師たちがハワイ諸島に上陸し、聖書を広めるために文字を持たないハワイ語をアルファベットを使って翻訳。しかし『ハワイッイ』の『ッイ』をアルファベットで表現する方法が無かった。そこで『HAWAI’I』というようにアポストロフィーを逆にしたような「オキナ『‘』」を使用した。
  6. 一説によるとハワイの語源は、
    • HA:呼吸・生命
    • WAI:水
    • ’I:場所
    をそれぞれ表しており、全体で「生命と水のある場所」という意味になる。
  7. 「オキナ『‘』」は子音であり、その有無で単語の意味が変わってしまう。
  8. 1834年に世界で初めて発行されたハワイ語の新聞では「HAWAII」となっていてオキナはついていない。発行した欧米人たちがオキナを重視していなかったことと、当時の印刷技術ではアポストロフィーは印刷できたがオキナは印刷できなかったことから省略されてしまった。その名残で「HAWAII」と表記されている。
  9. 1970年以降、先住民の文化を尊重しようという動きが強まり、1978年にハワイ語はハワイ州の公用語になり、ハワイの公立学校の必修科目にもなった。現在では街中でもオキナをつけた『HAWAI’I』という看板を見かけるようになった。

 ここからは私の感想・考察になるが、じつは私自身は人生70+α年、ハワイが『HAWAI』ではなく『HAWAII』と表記されていたことを知らなかった。じっさい英語の試験問題で出題されたこともないし、ハワイに旅行したこともないので、正式なスペルを覚える必要が全く無かったのである。なお、東京弁でも関西弁でも『ハワイ』は『判事』、『藩士』、『半紙』などと同じように最初の「ハ」のところにイントネーションがつけられるが、今回の放送から聞き取った限りでは原語の「HAWAII」は「カワイイっ」と似たように、平坦もしくは「イ」のあたりにイントネーションがついているように思われた。

 「ハワイ」と言えば、岡山の近くに「鳥取県羽合町」があり、ハワイの海で浮かんでいる写真を掲載したことがあったが、残念ながらその後の合併により、自治体としての『羽合町』は『湯梨浜町』の一部になったようだ。

 次回に続く。