じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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 『アニメーション紀行 マルコ・ポーロの冒険』で紹介されたマルコ・ポーロの全行程と私がじっさいに陸路で訪れた地域(青線)。私の人生では、交通手段の発達のおかげでマルコ・ポーロの往路の周辺はほぼカバーすることができている【イラクとアフガニスタンを除く】。いっぽう帰路の海路は殆ど経験が無いが、死ぬ前にぜひとも行きたいという地域は見当たらない。↓の記事参照。

2025年04月16日(水)




【連載】4月から放送が開始されたテレビドラマ(6)『あんぱん』『マルコ・ポーロの冒険』『八重の桜』

 4月12日に続いて、3月下旬から4月上旬に観た(or視聴を始めた)ドラマのメモと感想。本日は、4月8日に揚げた6つのドラマのうち、残りの4.〜6.について感想を述べる。
  1. 【NHK-BSP4K】大草原の小さな家
  2. 【NHK-BSP4K】ウルトラQ
  3. 【NHK-BSP4Kではすでに終了。BSでは4月以降に一部放送予定】藤子・F・不二雄SF短編ドラマ シーズン3
  4. 【NHK朝ドラ】あんぱん
  5. 【NHK-総合】アニメーション紀行 マルコ・ポーロの冒険
  6. 【NHK-BSP4K】八重の桜



 まず、4.のあんぱんであるが、朝ドラを続けて観ようと思ったのは、2012年後期の『純と愛』、2023年前期の『らんまん』に続いて3作目となる。
 観るきっかけとなったのは、4月4日(金)、定期的な検査のために通院している病院の待合室でNHK『あさイチ』のプレミアムトークが放送されており、風来坊のパン職人を演じている阿部サダヲさんが出演し裏話・苦労話を語っておられたことにある。中でも面白かったのはあんぱんの作る際の粉のこねかたであり、阿部さんはホンモノのパン職人から手取り足取りの指導を受けていた。なおパンを作るシーンはすでに放送されている。
 ドラマ自体は3月31日(月)から放送が開始されており『あさイチ』を視た4月4日にはすでに第一週分が終わっていたが、NHKプラスで1回目からしっかり観ることができた。
 内容については、先週末に子役からのバトンタッチが終わったところ。子役の永瀬ゆずなさんと木村優来さんがうまく演じており、そのことが視聴継続の一因にもなっている。
 この先の展開でイマイチ不透明なのは、このドラマの主人公が柳井嵩(やない たかし)ではなく、朝田のぶ(あさだ のぶ)に設定されている点である。やなせたかしをモデルとして戦争体験やアンパンマン制作秘話などを描くのであれば分かりやすいが、主人公がやなせたかしではなくその妻の小松暢であるということで、実話のどのようなエピソードを取り込むのか、それとも創作中心となるのか、先が読めないところがある。ちなみにウィキペディアのリンク先によれば実在した小松暢の来歴は以下の通り【要約・改変あり】。
  1. 大阪府大阪市生まれ。大阪で旧制阿部野高等女学校(現:大阪府立阿倍野高等学校)を卒業。女学校時代は「韋駄天おのぶ」の異名を持つ短距離ランナーとして知られたという。
  2. 女学校卒業後上京、そこで日本郵船勤務で高知出身の小松総一郎と出会い結婚。新婚早々夫は徴兵により召集され、暢は終戦を高知で迎えるが、夫・総一郎は帰還後病死。
  3. 夫と死別後、高知新聞社に入社し、『月刊高知』の編集者となる。1946年に高知新聞が31人の応募者から採用した初の女性記者2人のうちの1人だった。
  4. 同じ部署に数ヶ月後入社したやなせが配属され、それが二人の出逢いとなった。やなせ自身の証言では、高知新聞でやなせの前の席が小松で、すぐに好きになったという。
  5. やなせによると、小松は「代議士の秘書になる」という理由で退社して上京し、その約1年後にそれを追うような形でやなせも東京に出て、二人は結婚した。
  6. 漫画家を目指すやなせに「なんとかなるわ。収入がなければ私が働いて食べさせるから」と話し、やなせも後年「仕事以外はすべてカミさんに頼っていた」と回想した。
  7. 1993年11月、癌のため死去。【やなせたかしはその20年後の2013年10月に死去】
 ということで、のぶがたかしと知り合ったのはずっと後のことであり、すでにドラマと実話は食い違っている。この先、のぶがまずは小松総一郎と結婚し、死別後にたかしと再婚することになるのかは不明。

 いずれにせよ、子役が活躍した第2週までのところでは、主人公はのぶではなくたかしであるように描かれていた印象がある。そろそろのぶに切り替わるのだろうか。

 余談だが、『らんまん』の主人公はあくまで槙野万太郎であり妻の槙野寿恵子ではなかった。また『冬ソナ』の主人公は前半はユジンだったが、後半はチュンサンというように入れ替わっている。




 5.のマルコ・ポーロの冒険は1979年4月7日から1980年4月5日まで放送されたドラマということなので、46年も前の作品というから驚きである。リンク先にも記されているように、
  • 折からのシルクロードブームに乗って企画され、アニメーションと実写ドキュメンタリー映像を折衷させた実験的かつ意欲的な作品。全43回。
  • NHKが取材した映像は16カ国に及んだ。
  • 1978年9月には番組の制作の一環として、クーデターで建国したアフガニスタン民主共和国へ外国の取材班として初めて許可された。
という特徴をもつ。マルコ・ポーロの時代でも世界は動いていたが、1978年から2025年に至るほぼ半世紀の間にもソ連崩壊、アフガニスタン内戦、イラク・フセイン政権崩壊、というように、マルコ・ポーロが旅をした地域は大きく変貌した。当時撮影された「実写ドキュメンタリー」の映像もすでに過去の歴史的資料になっている。




 最後の6.の『八重の桜』は、綾瀬はるかさんの活躍ぶりを観たいと思ったからに他ならない。といっても私が綾瀬はるかのファンかというと、じっさいには『今夜、ロマンス劇場で』で感動したことと【2020年5月22日の日記参照】、『JIN-仁-』の一部を観ただけではある。ウィキペディアによると『八重の桜』は、

全50回の平均視聴率は14.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯・リアルタイム)で、当時『平清盛』『花の乱』『竜馬がゆく』に続く歴代ワースト4位の数字だった。

とのことで大河ドラマとしてはあまり人気が無かったようだ。もっとも朝ドラの『純と愛』もそうだが、私が好むドラマと一般的に高評価されているドラマは一致しないことが多い。今回はどうなるだろうか。