じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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 旧ツイッターのXに【速報】としてポストしたように、4月23日放送の朝ドラ『あんぱん』に東京学芸大学附属高校が登場した(以下、『附高』と略す。ドラマでは『高知第一高等学校』)。この高校は、じっさいは東京・世田谷区にあり、最寄り駅は東急線の『学芸大学』。ちなみに『学芸大学』駅で下車してもご本家の学芸大学(小金井)までは徒歩で5時間かかる。
 この校舎はもともと学芸大学の建物だったので私が通っていた頃(1968〜1971)からすでに古かったが、それから50年以上経っても現役校舎として使われているというのはスゴい。ドラマのロケ地になるというのも頷ける。
 写真の説明と、どうでもいいトリビアは以下の通り。
  • A:ウィキペディア掲載の『附高』校舎正面。私が通っていた頃に時計があったかどうかは覚えていない。
  • B:ドラマの『高知第一高等学校』の校舎。時計の時刻が8時半となっていて受験生の入場時刻として適切に調整されているところはスゴい。
  • C:『高知第一高等学校』の受験生たちが正面玄関から校舎内に入っていくところ。なお実在の『附高』では正面玄関からの生徒の出入りは禁止されており、右手を回り込んだところのロッカールームで上履きに履き替えて教室に向かった【受験生がどうだったかは記憶に無し】。
  • D:嵩の受験票を届けたヒロインの朝田のぶが、「そんな大事なもの忘れるなんて崇ボケーッ!」と叫んで自分が受験する『高知縣高智女子師範学校』に走り去って行くところ。ちなみに実在の『附高』の出入り口は正面玄関前の1箇所のみであり、のぶが走って行った方向には出口は存在しない。
     あと、これもどうでもいいことだが、入試と言えば1〜3月の厳冬期。のぶも嵩もマフラーをつけて季節感を出しているのだが、校舎周辺の落葉樹や下草は青々としていてちぐはぐな印象を受ける。

 さて、柳井嵩が『高知第一高等学校』に合格できたとすれば次回以降も頻繁に『附高』の懐かしい風景が登場すると期待されるのだが、残念ながら校舎・校内のシーンは4月23日のみ、もしくは今週だけに限られそうだ。理由は以下の通り【4月23日放送終了時点での推測】。
  • NHKの公式サイトに「二人の明暗はハッキリと分かれることになる」と書かれていることから、のぶと嵩のうち1人は合格、もう1人は不合格になることが確定。
  • 嵩が『高知第一高等学校』に合格してしまうと漫画家の道を進めない。
  • 何日間にも及ぶようなロケは教育上支障をきたす恐れがあり『附高』側から許可が出ないだろう。
  • のぶが自らが受験する女子師範学校にギリギリ滑り込んだ直後、門の扉を閉める人(=女学校の教師)がいた。俳優さんの名前は存じ上げていないが、扉を閉めるという数秒だけのシーンのために俳優さんが登場するはずがない。次回以降にものぶと関わりを持つという伏線になっているとすれば、女学校に合格することが大前提。

追記]「嵩は合格したが進路再考により入学辞退」という展開もありうるが、このドラマの主人公がのぶであるとするなら、嵩の将来のほうに目を向けさせると焦点がぼけてしまうように思える。可能性は5%くらいか。

2025年04月24日(木)




【小さな話題】TIME 果てしなき時間の旅(2)時刻と時間の違い/時計は時間を計る装置/体内時計のズレ

 昨日に続いて4月4日にNHK-BSで放送された表記の番組についてのメモと感想。

 まず、昨日の日記で

どんなに正確な時計があったとしても、「時計合わせ」をしておかなければ、面会や開始時刻として利用をすることができない。そういう意味では「時刻」とは、「時計合わせ」と「時計を合わせた瞬間からの経過時間」として定義できる。

と述べた点についてCopilotに確認を求めたところ、以下のような回答をいただいた。
良いポイントですね。ただ、「時刻」とは「時計合わせをした瞬間からの経過時間」というよりは、「特定の瞬間」のことを指します。例えば、「午後3時」や「午前7時半」のように、その時点を表す概念です。

一方、もし「経過時間」を言いたい場合、それは「時間」の概念に近くなります。例えば、「時計合わせをしてから2時間が経過した」という場合は、「時間」の話です。

つまり、「時刻」はある具体的な瞬間を指し、「時間」はその瞬間からの流れや長さを表します。この違いを念頭において考えると、より理解しやすいかもしれません!

 さらに英語で「時刻」と「時間」がどう区別されているか尋ねたところ、以下のような回答をいただいた。
英語でも「時刻」と「時間」の区別ははっきりしています。
  • **時刻 (specific point in time)**: 「時刻」は英語で *time* や *clock time* と表され、特定の瞬間を指します。例えば、「午後3時」は *3 PM*、「7時半」は *7:30 AM* のように表します。
  • **時間 (duration or length of time)**: 「時間」は英語で *duration* や *length of time* と表現され、一定の長さや経過時間を意味します。例えば、「2時間かかる」は *It takes 2 hours.*、「映画が2時間続いた」は *The movie lasted 2 hours.* という形で使われます。
つまり、英語では文脈や表現によって自然に「時刻」と「時間」を使い分けることが多いです。特に *o'clock* や *AM/PM* などが出てきた場合、それは「時刻」を指していることがわかりやすいですね。
 ちなみに上記の定義に関して私が言いたかったのは、

時計とは、時刻ではなく時間を計る装置である。

 要するに、どんな正確な時計であっても時刻合わせをしていなければ時刻を知るツールにはならない。ストップウォッチは時刻ではなく時間を計る装置だが、(24時間計測できるような)ストップウォッチでも午前0時0分にスタートボタンを押せば時計として使えると言うこともできる。さらに現地の時刻が不明であっても、ストップウォッチ2個のスタートボタンを同時に押しておけば2人の待ち合わせ時刻を決める上では何の差し支えも無いということになる。なお日時計は太陽の方位を反映しているので時間ではなく時刻を知るツールと言えるかもしれない。但し太陽の南中時刻は必ずしも正午ではないため、ある地域のある季節の時刻を正確に知るためには30分程度の修正を行う必要があるだろう。




 さて、放送では続いて、フランスの地質学者ミシェル・シフルのチームが1962年に洞窟内で行った体内時計に関する実験が紹介された。その洞窟は地下130mにあり完全に隔離されており、参加者はおよそ1ヶ月過ごした。シフルは洞窟内で25日間を過ごしたと考えていたが、実際は58日で倍以上の時間が過ぎていたという。

 体内時計のズレは、外部環境の遮断以外によっても生じるという。
  • 病気による体調の変化。ある医師は病気になった妻を看病している時に妻の体内時計が実際より速く進んでいることに気づいたという。これによってちょっとした待ち時間も長く感じる。
  • マイナス3℃の冷水に浸かって30分作業をした人は「3分数えてください」と言われた時、実際より長い3分43秒経った時に3分が経過したと感じた。つまり寒さにより体内時計は遅くなった。つまり、実際の時間を短く感じた【実際に3分経過した時点では「まだ3分より短い」と感じた】。
  • バンジージャンプの時間は平均2.5秒間だが、参加者は「3〜4秒」、「3〜6秒」、「5〜6秒」などと答えた。興奮して脳からアドレナリンが放出されると長く感じるようになる。
  • ハルトムート・ローザによれば。「何かに夢中になると時間はあっという間に過ぎるが一日を振り返ると長い一日だったと感じる。いっぽう電車を待っているなど退屈な時は時間が止まっているように感じるが、一日を振り返ると逆にとても短い一日だったと感じる。
  • 私たちの体内時計は本来は太陽の光により毎日24時間周期でリセットされているが、人工的な光などの影響で昼と夜の境が曖昧になる。多くの刺激を受けることでますます狂っていく。


 もっとも、一部の時間知覚の実験には不備があるように思う。次回に考察する予定。