じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] 理学部南側から時計台方向の紅葉を眺める。左端はアメリカフウの並木、時計台の右隣は楷の木、右端は名前を失念したが、岡大構内では紅葉の鮮やかさNo1の樹木。右がその拡大。 [今日の写真]



11月18日(日)

【ちょっと思ったこと】

獅子座流星群大満足

 20時半に早々と就寝、1時半に夫婦で自宅アパートを出発して岡山空港を見渡せる竜王塚古墳の丘に出かけた。ここは車で20分という近さにありながら天の川がよく見える観測ポイントで、ヘールボップ彗星接近の際にたびたび訪れた懐かしい場所である。

 11/19朝の各種報道でも伝えられているとおり、この夜は、私が未だ経験したことのないほどたくさんの流星を眺めることができた。10分ごとの出現数をおおざっぱに数えたところ、2時から2時半頃が平均で60〜70個、2時半から3時10分が120〜150個であった。3時15分頃からちょうど獅子座のあたりに薄雲が出てきたが、北斗七星のあたりで絶え間なく星が流れた。3時半でうち切り、アパートに戻った時には再び晴れており、木星級の明るさのものを3個。合計で800個ぐらいは眺められたと思う。このほか、火球や、飛行機雲のような痕跡が数分間浮遊する流星痕も多数出現した。

 どのくらい流れたら「流星雨」と呼べるのか定かではないが、今回は同時に10個近くが飛び散ったり、絶え間なく流れ続けるなど、個人的にはこれで十分に満足。人生50年に達する前に、皆既日食、大彗星、オーロラ、「流星雨」の4大天文現象を眺めることができて、天文関係ではもうこれで思い残すことが無くなった。



セブンイレブンの「無添加」PR

 11/18の朝日新聞によると、保存料や合成着色料の無添加キャンペーンを始めたセブンイレブンに、味の素などがリードする日本食品添加物協会が自粛を申し入れたという。セブンイレブンが、弁当、惣菜、パン、調理麺など約150種類から「保存料など合成着色料を完全排除した」と宣伝していることに対して
  • 加工食品の広がりは添加物なしには語れないのに、悪者というイメージがつきまとう。
  • 合成着色料だけしか排除していないのに「無添加」と書いて誤解を与えている。
  • 根拠も無いのに添加物の安全性を否定。
  • 不安感を利用する。
などの例がたくさん見つかっていると反論しているとのこと。

 セブンイレブンの「無添加」キャンペーンについては10/19の日記で取り上げたことがあるが、衛生・栄養上必要の無い添加物についてできる限り排除するという方針は基本的には結構なことだと思う。上記の日本食品添加物協会の反論の中で「根拠も無いのに添加物の安全性を否定」とあるのは全くの詭弁。発ガン性などでこれまでに摘発された危険な添加物というのは、たいがい「有害であるとの根拠がない」というだけの理由で次々と導入され、あとから「じつは有害であった」として使用禁止になったものばかりである。添加物は「危険性が証明されていない」から安全というものではない。そもそも、いかなる食品においても絶対に安全という証明は不可能。安全かどうかの検査は、既知の具体的な有害性の判断に有効なだけであって、未知の有害性については食生活の長い歴史の中で実践を通じて地道に信頼を高めていく以外に手段は無い。そのような長期の実践による確認ができない人工的な添加物の場合は「まずは危険」から出発すべきであり、使わずに済むものはできる限り避けるという姿勢が求められる。

 もっとも、セブンイレブンは、しょせんコンビニエンスストアのチェーン店である。早朝や深夜にもサービスを提供し、かつ人件費を最小限に抑えるためには、保存のきく加工食品を主体に売っていくしか方法はない。低農薬の野菜や、抗生剤やホルモンを使わない畜産物、養殖魚を売ることはできないし、また経営形態から言って、消費者の声を反映させることにも限界がある。この点ではやはり、生協型の小売を超えることはできないように思うのだがどうだろうか。




アフガンで解放された日本人

 先月の21日にアフガニスタンに密入国しタリバーンに拘束されていた日本人のフリージャーナリストが無事に解放されたという。いったんアフガンに入国してからパキスタンの難民キャンプに入るのが目的だったと伝えられているが、ジャーナリストとして何を求めていたのだろうか。

 アフガンの真実を知るためには、米国やタリバーンそれぞれの一方的な発表を受け入れるだけでは不十分であり、いろいろな視点から生の声を聞くことには意義があるとは思うが、これといった見通しも持たず、警告を無視して勝手に入り込むのはやはり無謀。一昔前に、アドバルーンを体につけて太平洋横断に飛び立って消息を断った「風船おじさん」と変わらないような印象を受ける。

 ま、周りに迷惑をかけずに自己責任のもとで行動する分には文句も言えまいが、大使館のほうでこの人の消息確認のためになにがしかの税金が投入されているとするならば、後日私費負担に切り替えてもらいたいところだ。

11/19追記]
「風船おじさん」について検索したところ、関連サイトか見つかった。無謀な冒険の代名詞にするのはちょっと理解不足だったかもしれない。