じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
【8月7日:炉霍〜徳格】甘孜(力ンゼ)ゴンパの境内に植えられていた花。マリーゴールドやゼラニウムなど、洋風の花も多かった。チベットのゴンパまでガーデニングブーム?かと思ったが、「マリーゴールド→万寿菊」、「ゼラニウム→天竺葵」などと、和名に取り替えてみるとなんとなく仏教らしくなるところが面白い。 |
【ちょっと思ったこと】
標高3710mで観たファンタジーは、「レプリコーン 妖精伝説」だった!/映像だけで観たことによる誤解 8/30の日記に、標高3710mの玉樹(ジェクンド)滞在中に観たファンタジー映画のことを書いた(大サイズの写真は、もうしばらく旅行記のほうに保管予定)。この映画は、中国の中央テレビ局から衛星で送られてきたもので中国語のタイトルは「矮仙伎(←簡体字のため分からず)奇」であったが原作タイトルは分からず、当日の日記に対する情報もいただくことができなかった。 その後、夕食後の夫婦の散歩時に2度にわたってレンタルビデオ屋で探してみたが、タイトルもキャストも分からないという状況では手がかりが全くなく、あきらめかけていた。土曜日、ひょっとして? と思って「妖精 ファンタージー 映画」のキーワードで検索をかけてみたところ、それらしき紹介記事がヒット。さっそく夕食後に借り出し、夜中の1時までかけて観てしまった。 ↓↓↓-------------以下、ネタバレいっぱい----------------↓↓↓ このビデオだったら、このあいだレンタル屋に来た時にも一度、箱を手に取って調べたことがあった。その時、ああこれだと気づかなかったのは、パッケージに「大バンシー」と呼ばれる黒人女性の顔が大きく描かれすぎていたことだった。大バンシーは確かに登場するが、ストーリー全体からみれば脇役にすぎない。それと、タイトルには「ウーピー・ゴールドバーグin....」となっているが、ふだん映画を全く観ない私には、ウーピー・ゴールドバーグなる俳優が誰なのか見当もつかない。このことも、ビデオが探せなかった大きな原因であった。 さて、ストーリーのほうだが、玉樹で観た時は最後の30分間程度にすぎなかったことと、中国語の吹き替え(字幕付き)だけであったため、理解できない部分も多かった。今回、字幕スーパー版で通して観たところ、かなり誤解している部分のあることが分かった。前回の日記を引用してみると 対立する妖精?の部族を和解させるため、主人公の2人が毒を飲んだところ。この毒は一定時間内に薬を飲むと完全に消すことができるのだが、肝心の薬の瓶は(1)悪者の妨害で割れてしまった。それでも......ムニャムニャ.......ということで結局ハッピーエンドとなる。途中から観たのでよく分からないのだが、この妖精たちの世界は、(2)アメリカ人の中年夫婦たちの現実とリンクしていた。現実の世界で(3)土を掘って秘宝を探していた?若者たちは、結果的に(4)油田を掘り当てた。このうちの下線部分が誤解していたところであり
映画全体を観て感じたのは、このストーリーの基本は、「ロミオとジュリエットの悲劇」の妖精版であるということ(但し、ハッピーエンド)。ひょっとして、「レプリコーン」には「レプリカ」の意味があって「ロミオとジュリエットのレプリカ」の引っかけかと思ってみたが、辞書で調べたところ、レプリコーンは「LEPRECHAUNS」、レプリカのほうは「REPLICA」であって、全く異なることが分かった。 ロミオとジュリエットの原作の場合も、この映画の妖精たちやジャックの場合も、男女が愛し合うことにそれほど必然性があるわけではない。恋愛映画として感動を呼ぶのは、やはり、男女が最初はただの他人同士、いろいろ協力し困難を克服する中で愛し合うようになるというストーリーに限る。ま、現実にはそういう形で結ばれた夫婦なんて滅多に居ないけれど.....。 となるとこの映画の面白さは、やはり美しいアイルランドの景色とファンタジックな妖精の世界の中で繰り広げられる冒険、それと、戦争ばかりに気をとられていると地球全体の自然がダメになってしまうというブッシュ大統領に聞かせたいような主題に魅力があると言ってもよいかと思う。 [※9/15追記]掲示板にて、この映画についての各種情報をいただいた。「ウーピー・ゴールドバーグ」さんは、なっなんと、大バンシーさまだったのね。 |