じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[写真] ヒヤシンス。水栽培のあとで土に戻した球根の休息所。昨年3月15日の日記と同じ場所。


3月3日(月)

【思ったこと】
_30303(月)[心理]「自然と人間の共生」研究会(番外):ペットとの関わり

 今回は番外篇。3/2の夕刻5時半頃にNHKラジオで「ペットについて語りたい」という番組(専用サイトはこちら。但し、セキュリティで保護されたページ)をやっていた。車を運転中だったためごく一部しか聴いていないが、なかには、犬をお風呂に入れてからベッドで一緒に寝ているという、過保護なんだか虐待なんだか少々首をかしげるような話もあった。また、「もっと人間とのつきあいを大切にせよ」というような反発のFAXもあった。

 「自然との共生」の枠組でペットとのふれあいを考える際に留意しなければならないのは、人間と動物一般の関係は、人間と植物の関係ほどフレンドリーではないということだ。自然界の殆どの動物は、人間にとって有害であるか、無関係であるかどちらかである。以下でいう動物とは、人間によって改良されたごく少数種類のペットや家畜にすぎない。

 さて、人間と植物の関係が比較的静的でスパンの長い関わりであるのに対して、人間と動物の関係は文字通り動的で、より深い関係をもたらす。そのことから様々なメリット、デメリットが生まれてくる。

 まず、メリットとして考えられるのは、
  • 人間関係の不足を補う(孤独の解消、近親者との死別後の慰めなど)。
  • 日常生活に規則性を与える(起床時刻、散歩など)。
  • 自分と違うライフスタイルを動物から学ぶ

 いっぽうデメリットとして考えられるのは
  • ペットとの過剰な共依存関係
  • ペットを溺愛することによる結果的な動物虐待
  • 現実からの逃避
  • ペット自体が死亡した時の悲しみ
などの恐れがある点を挙げることができるだろう。




[写真]  私自身は、小5の時、かわいがっていた犬が死んでしまった悲しみがトラウマとなり、未だに自分から動物を飼いたいとは思わない。とはいえ、某女性が飼っていたネコが私があげたハムスターを食い殺したのが結婚のきっかけであったし、結婚後はそのネコをアンカこたつ代わりにして寝ていたこともあったし、最近では、借りている畑の近くの犬(写真右)にブラシをかけてやったりしている。動物好きであることは間違いない。

 健全なペットとの関わりというのは、たぶん、ペットの自由な時間を確保した上で、ペットを行動を共にする機会、例えば散歩とか膝の上で寝かせるといった時間を共有することにあるのだろう。しかし、ラジオでも犬のことを「この子は...」と呼んでいる人が多かったように、たいがいは、人間扱いしすぎる傾向がある。そのことがじつはペット自身にとってストレスであることに気づかない。アニマルセラピーとして導入する場合にはかなりの専門的知識と経験が必要になってくるだろう。