じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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[今日の写真]

ケヤキの枝。ケヤキというのは新緑の頃と黄葉の時期が見頃だが、さいきん、何も葉をつけていないこの時期もそれに劣らず素晴らしく、光と影の世界が創り出されていることに気づいた。歳をとったせいだろうか。


1月28日(日)

【思ったこと】
_70128(日)[心理]スーツケース1つの老後を目ざす(2)スーツケース1つの発想はアクティブな人生を切り開く

 昨日の日記では研究室内の片付けのことを書いた。研究室内の持ち物は自分の一存で処分できるのでよいのだが、自宅アパート内となると、処分する際に家族に相談しなければならず、思うように進まない。そういう状況においては、とにかく、妻と私で管理区域を分けておいて、相手の区域内のことについては文句を言わないという原則を守ることが、夫婦円満生活につながるのではないかと思う。何かを捨てる際にいちいち相談すると、必ず価値観の違いが露呈し、夫婦喧嘩のもとになる。

 さて、この連載の「スーツケース1つ」という意味だが、もちろん現時点で、スーツケース1つだけで生活できないことは分かっている。最低限、調理器、食器、冷蔵庫、洗濯機、布団、衣類、(私の場合は)パソコン一式などが必要であり、これらの容積は、ワンルームマンションにやっと収まる程度になる。

 ここでいう「スーツケース1つ」というのはあくまで、

●「これを失っては困る」というものはスーツケース1個に収める

というライフスタイルを創ることである。もちろん、スーツケースに収まらないような衣類、日用品、家電、パソコン、書籍などは多々あるが、これらは不要になったらいつでも捨てられるし、場合によってはレンタルでもよい。それから、このことで思ったのだが、家具類はできるだけ少なく、また、ワンボックス型の引越で運べるサイズにとどめておいたほうがいい。これを超えると引越のために多額の料金をとられることになる。また、不燃ゴミのサイズに分解できるような組立型の家具を揃えることもオススメだ。もちろん、自分で軽トラをレンタルして運ぶ分にはもう少し大きめでもよいが、歳を取ってくるとそんなに重い物は運べない。




 「スーツケース1つ」という発想は決して、世捨て人になって放浪の旅に出ろという意味ではない。むしろ、その人をモノの束縛から解き放ち、アクティブな人生を切り開く可能性だってある。

 例えば、いま私が住んでいるのは3LKのアパートだが、いまの状況では引越をしようと思っても、まずは一定以上の広さが無いと荷物を収納することができない。従って、この分量のモノに縛られている限りは、(首都圏で言えば)都心から電車で1〜2時間以上かかるような郊外の団地の一戸建てか、築30年以上の中古マンションでないと移り住むことができない。しかし、もし「スーツケース1個」以外は必要に応じてレンタルすればいいいというライフスタイルになれば、都心のワンルームマンションでも何とか借りられるようになる。都心ばかりでなく、例えば、海外の貸別荘のようなところでも一定期間過ごすことができる。「スーツケース1つ」という発想は、いっけん窮屈なようで、実は、生活空間を無限に広げる可能性をもっているのである。

 次回に続く。