じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
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昨日に続いてキノコの写真。今年出現したキノコの中では最も大きい。正確はサイズは測っていないが、左下のクローバーの葉と比較していただきたい。昨日の日記で 私の日記ではいちおう「キクメタケ」としたが、ムラサキチドメ(ムラサキホコリタケ)、スミレホコリタケ、ノウタケなど、形の似た種類もあり、確かなことは言えない。と書いたが、もう一種、オニフスベの仲間である可能性もある。但し、私が見たことのあるオニフスベは、表面がもっとツルツルで、全体がスポンジのようになっていた。なお、穴ぼこは、ナメクジやダンゴムシに囓られたためであり、最初からこういう形をしているわけではない。昨年6月29日に、同じ場所に出現した時の写真がこちらにある。 |
【思ったこと】 _70629(木)[心理]6月6日放送・ためしてガッテンの「心理実験」(2)集団の圧力/ゴミ分別と「認知的一貫性理論」? 昨日に続き、6月6日放送のNHKためしてガッテン「常識逆転! 地球温暖化ビックリ対策術に関する話題。 まず、「買い物袋心理実験」の補足だが、個人レベルの「地球温暖化対策行動」が、ある程度まで周囲の影響を受けることは確かであると思う。単に、個々人にその必要性を説いて「納得」してもらうというだけでは、なかなか行動には結びつかない。少なくとも導入段階においては、温暖化対策行動をとる人たちが多数派を形成し、周りの人がみんなやっているから、というプレッシャーをかけていくことが、日本人にとっては特に効果的であろうと思う。 このことで思うのはクールビズの導入である。夏場のノーネクタイ・ノージャケットなどは、一人で始めようとしても「だらしない」、「相手に失礼だ」などと酷評されて定着しにくい。しかし2005年当時の小泉内閣が率先して着用したほか、職場内でノーネクタイが過半数を占めるようになると、周りに合わせようという日本人的なプレッシャーが働くようになる。少なくとも私の職場では、夏場にネクタイ・ジャケット姿をしているのは、就活の学生か、「公式の場はネクタイ」という強固な信念を持っている少数の教員に限られている。 さて番組の後半では、「ゴミの分別心理実験」というのが行われた。番組記録サイトではこの部分、
まず、上記2.の「認知的一貫性」理論なるものが、いつの時代の誰が提唱した理論なのか、イマイチ不明。言行一致、不一致は、行動分析学の「ルール支配行動」というテーマでも検討されているし、古典的な「認知的不協和」の理論もある(←但し、フェスティンガーの認知的不協和に関してはこちらの小論の後半で批判的に取り上げたことがある)。 ま、百歩譲って、2.の「人には「意識」と「行動」を一致させたがる傾向がある」を前提にしたとしても、番組で紹介された実験結果からどうして3.の結論が引き出せるのだろうか。 要するに、 ゴミ分別が苦手で、ふだん無分別にゴミを捨てているような主婦であっても、カメラの前で「分けずに全部一緒に捨てる」という具体的な行動をとらされると、抵抗感が発生する。そこで、抵抗感を無くすため、分別行動が向上するようになる。と言いたいのかと思ったが、それならそれで、「分別が苦手な主婦も、この実験後、ちゃんと分別するようになった」という追跡データを示さなければ意味が無い。 また、「分別が苦手な主婦」が実験前にどの程度「地球温暖化を防ぐために何かしたい」と思っていたのか、「なぜゴミ分別は温暖化防止に有効だと思っているのか(←燃やすゴミを減らすためか、資源再利用により森林を守るためなのか、...)」などについて、事前に調査をしておく必要がある。 あと、「認知的不協和」だけであるなら、合理化という形の解消もありうるし、実際に行った行動に合わせるように「認知」を変容させてしまうこともあるはずだ。つまり、
私と同じく、番組のこの部分について、しっくりしなかった方は他にもおられるようで、ネットで検索したところ、Yahoo知恵袋・回答補足というところに質問とかなり詳しい回答が寄せられていた。番組制作者の意図は、たぶん、そこに記された通りであろうとは思うが、それだけでは、いま上に述べた疑問やツッコミはいっこうに解消されないと思う。 なお番組に登場された杉浦淳吉先生のサイトがこちらにある。世界のゴミ箱が興味深い。私も最近は、旅行先でゴミ箱の写真を撮るように心掛けている。 次回に続く。 |