じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 秋雨前線の影響で全国的に雨模様の天気が続いているが、岡山南部でも8月30日に4.5ミリ、31日6時までに3.5ミリの雨が降り、72時間積算雨量で10ミリに達した。

 ここ数日、岡山県南部は、なぜか雨雲の通り道から外れており、近隣で大雨が降っている時でも焼け石に水程度の雨量しか記録していなかった。気象庁統計によれば、本年8月29日までの降水量合計はわずか16ミリであり、8月の平年値90.9ミリに遙かに及ばず、枯死する多年草も出ていた。30日と31日の2日間でどこまで回復できるだろうか。

 なお、この雨の影響で、8月30日の最高気温は28.1度にとどまり、8月4日から29日まで26日間続いていた最高気温30度以上の真夏日の暑さから久しぶりに解放された。



8月30日(木)

【思ったこと】
_70830(木)[心理]世界陸上はなぜ面白いか

 ここ数日、世界陸上選手権中継番組を毎晩のように見ている。30日の放送では男子走り高跳びで金メダルを獲得したドナルド・トマス選手、31日の放送では、男子200メートルに優勝し男子100メートルと合わせて2冠を達成したタイソン・ゲイ選手の強さが特に印象に残った。

 各種スポーツ競技の中でも陸上競技は観ていて面白いほうだと思う。その一般的な理由は
  • 勝敗結果が極めて明白(審判による採点ではなく、客観的な記録に基づいている)
  • ベストを尽くすことがそのまま勝利に繋がる(格闘技のような、対戦相手との相対比較ではない)。
  • ルールが単純明快。
といった点にあるのではないかと思うが、今大会ではそれに加えて、

日本勢が不振、メダルなしの可能性も

ということが逆に多様な見どころを提供していることが観戦を面白くしているように思える。

 そう言えば!?と思って過去日記を検索したところ、

 2001年8月11日で、2001年カナダ・エドモントン大会に関連して、ちゃんとそのことが書かれてあることが分かった(2004年8月15日の日記に関連記事あり)。

 もちろん、私も日本人であるからして、日本人選手がメダルを取ることに声援を送りたいという素直な気持ちはある。しかし、そのことは、観戦のしかたを大きく歪ませてしまう。

 例えば、A、B、Cという、優勝候補の3人の外国人選手が居たとする。日本のテレビ局の扱い方もそうなのだが、そこにもし、メダル獲得の可能性がありそうな日本人選手Dが出てくると

●日本人選手Dはどうやって、A、B、Cという3選手を上回ることができるか

という点のみに関心が向けられがちである。そしてテレビ局は、Dの映像ばかりを流そうとする。いや、それでDが金メダルを取れたならば大感激ということになるのだが、現実にはそんなに甘く無い。Dに声援を送れば送るほど、Dが不本意な結果に終わった時には失望してしまう。その競技種目自体についても、残念であったという印象しか残らない。

 いっぽう、日本人選手が全く出場せず、外国人選手だけで争われるような場合は、A、B、Cという有望選手がそれぞれどのような持ち味を出すかに関心が向けられる。そして、誰が金メダルを取っても、素直にその栄誉を称えたいという気持ちが残る。その競技種目の面白さは、(日本人選手の活躍の有無ではなく)全出場選手の努力の総和によって決まってくるのである。じっさい、上述の男子走り高跳び、200メートル競走のほか、男女の各種競走種目、投擲種目など、それぞれにおいて、各選手の持ち味がよく伝えられており、それぞれの感動があった。いっぽう、日本人選手が登場した男子ハンマー投げや男子走り高跳びなどは、「いよいよ○○選手登場」などと騒ぎ立てられその映像ばかりが流された分、失望感が大きかった。




 余談だが、ウィキペディアの当該項目によれば、今年の大会の放送はTBS系列が独占中継している。その結果として、
一系列局独占中継の体制をとっている性質上、製作局では特集を組むなどをして大会を盛り上げるが、系列外の放送局ではニュース番組のスポーツコーナーで試合結果を伝えるに留まっている。
という弊害がある。8月31日朝6時台のNHKおはよう日本・スポーツコーナーでも、プロ野球結果に続いて、男子200メートル(ゲイ優勝)と男子棒高跳び(沢野選手の失敗)が短時間伝えられただけで、大半の時間は大リーグの話題ばかり取り上げられていた。この日記執筆時(8月31日朝)のNHKオンラインのニュース項目を見ても、
  1. 世界体操 日本男子が会場練習 8月31日 6時11分
  2. 世界陸上 ゲイ選手が2冠達成 8月31日 0時14分
  3. プロ野球の結果 30日 8月30日 23時12分
  4. 石川遼選手 ツアー初日は7位 8月30日 19時22分
  5. 岩村選手 6打数1安打 8月30日 14時43分
  6. 城島選手 7試合連続安打 8月30日 13時8分
  7. 井口選手 ライト前へヒット 8月30日 13時8分
  8. 松井秀喜選手 3試合ぶり安打 8月30日 12時29分
  9. 全米 杉山選手は2回戦敗退 8月30日 11時24分
  10. 松井稼頭央選手 4打数4安打 8月30日 10時5分
  11. 世界体操 日本男子調子上向き 8月30日 7時8分
というように、11項目中大リーグ関連が5項目、まだ行われていない世界体操が2項目に対して、世界陸上はわずか1項目であり、相変わらず、公共放送としては不適格な、大リーグ偏重ぶりが目立っている。