じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 文法経3学部講義棟前の駐輪風景。 などの日記で取り上げているように、この場所では毎年、車いす通路、緊急避難路、車道を塞ぐような迷惑駐輪が問題となっている。

 聞くところによれば、今年の春は、文学部の関係委員会の教員が3日間、この場所に立って、正規の自転車置き場に駐めるように指導をしたという。しかし、指導実施期間をすぎた今、再び、同じ場所に駐める自転車が増えつつある。

 この問題については毎回論じているが、はっきり言えるのは、説得活動だけでは行動は改善されないということだ。別段モラルが低下しているわけではない。どんな善人でも、行動はその直後の結果によって強化/弱化される。講義棟手前に駐める行動は、その直後の利便性(=すぐに教室に行ける)によって強化されており、また、すでに一定数以上の自転車が駐められている状況のもとでは、自分の駐輪行動が環境に及ぼす影響はきわめて小さく、「ルールを守らない」ことが嫌子として機能しなくなっている。

 この種の状況では、やはり何らかの罰的統制が必要。駅前や商店街での迷惑駐輪も同様。


4月16日(水)

【ちょっと思ったこと】

乳製品と前立腺がん

 厚生労働省研究班の大規模疫学調査によれば、牛乳やヨーグルトなど乳製品を多く摂取する男性は、前立腺がんにかかるリスクがほとんどとらない人の1.6倍になることが分かったという。この結果は16日までに米国の専門誌に発表された。乳製品の成分である飽和脂肪酸やカルシウムが、前立腺がんの危険性を高める働きをしていると考えられているらしい。もっとも、乳製品は、別の病気(骨粗しょう症、高血圧、大腸がんなど)への予防効果があるという研究報告も多く、いちがいに摂取を控えたほうがいいとは断定できないようだ。

 私自身は、毎日、チーズやヨーグルトなど、比較的乳製品を多くとるほうなので、こうしたニュースはけっこう気になる。もっとも、報道された限りでは、この調査は、全国の45―74歳の男性4万3000人を平均7年半にわたり追跡調査した結果であり、調査期間中、329人が前立腺がんと診断されたということであった。4万3000人中で329人と言えば1/100にも満たない確率である。その中で乳製品摂取の有無によりリスクを比較しても、大した大きさにはならない。上にもあるように、乳製品を摂取した場合のリスクと、他の病気のリスクが軽減される効果を相殺した場合にどちらとも言えないようであれば、好きなモノを食べて平均寿命程度で死ぬ方が幸せと言えるように思う。飽和脂肪酸やトランス脂肪酸については、多少は気を配ったほうがよいかもしれないが。