じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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 岡山大学構内でお花見(32)ヒメジョオンの大群落

 6月に入って、大学構内各所でヒメジョオンの大群落が見られるようになった。今回はあまり細かく観ていないが、2003年10月06日の日記によれば、ここに群生しているのは、正確には「ヘラバヒメジョオン」であるようだ。但し、ヤナギバヒメジョオンの可能性もある。



6月14日(土)

【ちょっと思ったこと】

重大ニュースが届くまでの時間

 14日午前8時43分ごろ岩手県内陸部を震源とする強い地震が発生。最大震度は「6強」であったというが、私は、この地震があったことを当日19時頃まで全く知らなかった。

 この日は、朝8時半頃から龍ノ口グリーンシャワー公園に山登りに行っていて、そのあとは回転寿司屋、花屋、ホームセンター巡りなど。戻ってからもテレビのスイッチは入れず、ネットにも接続していなかった。地震が起こってから10時間以上経って、夕食時に初めてそのことを知った。

 そう言えば、ホームセンターの園芸用品売り場で、お年寄りが「この店の棚も地震で崩れているかと思った」などと話をしていて、妙だなあと思ったが、たぶん朝の地震からの連想だったのだろう。お年寄りのほうが私よりよっぽど早く最新のニュースを知っていたようだ。

【思ったこと】
_80614(土)[心理]人間・植物関係学会2008年大会(8)質問のしかた次第で、意識調査の結果も変わる

 大会2日目・午前中の発表の中で、認可保育所における園芸活動の実態調査についての報告があった。この中で、保育所が、園芸活動の狙いをどうとらえているかという結果が紹介された。自由記述回答によれば、「命を知る」、「命の大切さを知る」、「生長の過程を体験する」、「生長を喜ぶ」、「食べられるようにする(食育)、といった回答があったのは、中小都市の保育所では25%前後と意外に少ない。また、園芸活動後の園児の様子についての回答(「嬉しそうにした」、「関心を示した」、「食べた」など)も意外に比率が低かった。この調査が行われたのは食育基本法施行の1年4カ月前であり、現在ではもう少し比率が増えているものと思われる。

 ここで面白いと思ったのは、同じような調査を、自由記述回答ではなく、予め項目を用意して4件法で評定させると、肯定的回答の比率がかなり高くなるという傾向である。要するに、単に「園芸活動後、園児はどういう様子でしたか?」というように自由記述で回答してもらうのではなく、「園芸活動後、園児は嬉しそうにしていましたか? 4.そう思う、3.ややそう思う、2.ややそう思わない、1.そう思わない」などというように評定をしてもらうと、4.や3.の回答比率が増えるというようなことを意味しているものと思う。

 この種の調査は心理学一般のみならず、種々の世論調査でもありがちのことである。自由記述では、その場でたまたま思い浮かばない回答や、言われてみなければ気づかないような回答もありうる。反面、予め項目を用意してしまうということは、回答をある方向に誘導してしまう恐れもある。単に、回答結果の比率の大きさで結論するのではなく、その質問がどのような形式で回答を求めていたのかにも留意する必要があるという、良い事例であった。

 なお、この発表の本題に戻るが、大都市と中小都市の保育所における園芸活動や食育の取り組みの違いを把握するというのが、この研究の主要なテーマであったようだ。その場合、都市単位で比率を比較するよりも、大都市通勤圏や農村地域というエリア単位で比較したほうが違いが見えやすいように思えた。最近は特に合併が多く、大都市の行政単位の中に、農村地域が相当程度含まれている可能性があるからだ。私の住む岡山市なども、かなりの比率で農村や山村エリアを含んでいる。

 あと、全保育所対象の調査であるなら、全数調査扱いで分析すればよく、わざわざχ2乗検定を行う必要はないように思う。仮に回答率が20%であったとしても、それは全数からのランダムサンプリングとは言い難いからである。回答を寄せなかった施設は、回答を引き受けた施設と比べて何らかの事情があるかもしれない。


 次回に続く。