じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



01月のインデックスへ戻る
最新版へ戻る
§§
 「朝も光る」岡大・時計台。
 1月15日の日記に夕日を浴びる時計台(中央図書館)の写真を掲載したが、今回は、朝に撮影した写真。「輝く時計台」というタイトルでもよかったのだが、受験生向けの宣伝っぽくなってしまうので「光る時計台」としておく。


01月17日(土)

【ちょっと思ったこと】

ハドソン川の英雄

 各種報道によれば、1月15日15時半頃(日本時間では16日午前5時半頃)、USエアウェイズの国内線旅客機が、ニューヨークのマンハッタン西側を流れるハドソン川不時着した。乗客150人、乗員5人の計155人全員が救出され、チェスレイ・”サリー”・サレンバーガー機長の迅速かつ適確な対応に対しては「ハドソン川の英雄」として称える声が上がっているという。

 今回の事故は鳥との衝突によって両方のエンジンが同時に壊れたことによるものであり、すぐ近くのティータボロ空港に着陸することも叶わず、最後の選択肢として川への着水を敢行したのではないかと言われている。不時着後、機内にも水が入り込んだものの、機体はしばらく浮かんだ状態を保ち、すぐ近くのフェリーが咄嗟に救助に向かったこともあって、全員救出に成功した模様である。

 このことでまず思ったのは、ごく稀であっても、航空機は水の上に不時着する可能性があるということだ。飛行機に乗るときは決まって、離陸直前に、救命具の取り付けについての説明があるが、本当に使うことがあるのか疑問であり、いつもいい加減に聞いていた。

 そう言えば、日本国内の飛行場は海の近くや海上に作られたものが多い。もしかすると、今後、同じような形で不時着するというケースがあるかもしれない。もっとも、羽田空港から飛び立った飛行機が東京湾に不時着しようとしても、果たして、航行中の船舶に衝突せずに降りられるかどうかは心もとない。関空あたりなら、海が広がっているので比較的安全であるように見えるが...。

【思ったこと】
_90117(土)[心理]「血液型性格判断」が廃れない本当の理由(5)他人の血液型をあてられる確率(2)

 昨日に続き、

あなたは、他の人の性格からその人の血液型をどれぐらいの確率であてられる?


というネット投票の結果について考えてみることにしたい。

 さて、そもそも、「血液型をどれぐらいの確率であてられる?」とはどういうことなのだろうか。

 数学的に言えば、血液型(ここでは、ABO式血液型)の分からない人に「あなたは○○型ですね?」と予想を行い、実際に調べた血液型がどのくらい正解であったのかということが、「あてられる確率」という意味になる。

 こうした確率の見積もりは、基本的には、過去の体験によって決まってくる。すでに何百回も予想を行った人であれば、正解率イコール「あてられる確率」になる。しかし、実際の主観的確率の大きさは、リスクの重大さ、当たった時の印象の強さなどによっても変わってくる。例えば、天気予報が外れてずぶ濡れになった経験を持った人は、天気予報の当たる確率を統計的な数値より低く見積もる。いっぽう、ショッキングな事故や事件が報道された直後では、同種の災いに巻き込まれる確率は高く見積もられるであろう(よく言われることだが、中東の某国で爆弾テロに遭う確率は、同じ国で交通事故に遭う確率より高く見積もられる。しかし、実際には交通事故に遭う確率のほうが高い。)。




 次に、「他の人の性格からその人の血液型をどれぐらいの確率であてられる?」という設問のうちの「他の人の性格から」という部分であるが、これはかなり曖昧な意味を含んでいると言わざるを得ない。まずは、昨日も述べたように、「性格とは何か」という根本問題がある。さらに、回答者自身が、

【1】他人の性格をトコトン調べれば、その人の血液型を当てられる確率は100%にまで高めることができるか。100%に達しないとすれば何%程度だと思うか?

という意味に解釈していた可能性もあるし、

【2】他人の性格について何らかの情報を得た場合と、そういう情報が全く無かった場合で、その人の血液型を当てられる確率に違いがあると思うか? あるとすれば、「性格についての情報」が正解率を押し上げる効果は何%程度があると思うか?

という意味に解釈していた可能性もある。

 ネット投票の結果によれば、あてられる確率は0%であると回答した人が16%(4091票)もあったということだが、本来、どんなにデタラメに血液型を予想しても、正解率がゼロになるということはあり得ないはずだ。この種の回答をした型はおそらく設問を、上記の【2】の意味で解釈していたのではないかと思われる。


 次回に続く。