じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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§§  この季節、日の出の直後に見られる「ダイヤモンド時計台」。なお、ダイヤモンド富士のようにてっぺんが太陽と重なるのではなく、ここでは、南東方向からの太陽光が時計台のガラス面に反射し、南西方向の特定地点で光って見えることをこのように呼んでいる。昨年の写真が2009年1月17日の日記にあり。なお、春から秋までは、太陽が北よりに昇ってくるため、南側に反射光が届くことはない。

※丸い月が時計台のガラスに反射することもある。2009年12月1日の日記に写真あり。


1月19日(火)

【思ったこと】
_a0119(火)[心理]2009年度版・卒論執筆の手引き(9)総合考察

 「実験1」、「調査1」といった各パーツについて個別の結果や考察を行ったあと、いよいよ総合考察(全体的考察、General Discussion)に入る。総合考察は論文の最も重要な部分であり、
  • 目的に対応した考察がなされているか。
  • 結果に基づいた考察になっているか(←単なる持論や通説が混入していないか。主観的解釈に陥っていないか。論理に飛躍はないか。などなど)。
といった点が査読の基本となる。

 ごく稀ではあるが、各パーツのところまでは詳しく書いてあるのに総合考察が1頁半程度、しかも、結果の羅列にすぎないというような不完全な論文が提出されることがある。提出締切に間に合わなかったというケースもあるが、とにかく、序論の終わりのところに記すべき目的がしっかり書けていないと、総合考察で苦労することになる。

 総合考察は、「目的」記述部分に対応させて重要な順番に書いていくことが基本である。必ずしも調べた順番である必要はない。また、研究の途中で偶然に見つかった結果などは、いかに意外性が高くても後回しにするべきである。

 たくさんの実験や調査を行った場合、あるいは、結果の部分がこみ入っているような場合は、考察に先立って、結果の交通整理をしておくと読者にとって分かりやすくなるだろう。

 次回に続く。