じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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9月3日(金)

東トルコで思ったこと(9)トルコの受動喫煙防止対策

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 昨日の日記で、尿中コチニン測定の話題に関連してちょっとだけ受動喫煙問題を取り上げたが、トルコでは2009年9月19日より、屋内全ての場所で禁煙になったという。

 写真は、北東部の都市カルスのレストランとホテルのロビーで見かけた禁煙ポスター。トルコ語は全く分からないのだが、どうやら、屋内でタバコを吸うと69トルコリラ(下のポスターは62トルコリラ)の罰金を取られるという意味らしい。旅行時点での1トルコリラは58円程度であるので、日本円で換算すると4000円前後の罰金ということになる。写真の上と下で罰金の額が異なる理由は不明であった。どういう形で罰金を徴収するのかも不明であるが、現実には屋内でタバコを吸っている人は見かけなかった。

 今回の旅行の現地ガイドさんは喫煙者であり、出発前などに建物の外でタバコを吸っているのをしばしば見かけた。トルコの屋内禁煙措置について一度、個人的に話を伺ったことがあった。ガイドさんは、日本ではレストランによって禁煙席と喫煙席のエリアに分けているところがある、トルコでも全席禁煙ではなくて喫煙席を設けて、喫煙者のタバコを吸う権利を守ってほしいと主張していた。トルコ人と議論してもしょうがないので私は何も言わなかったが、私自身は、分煙化は間違っており、全席禁煙が正当であると考えている。分煙化をしても、禁煙席にタバコの煙が流れ込む危険性はゼロとは言えないし、何よりも、非喫煙従業員の健康を守ることができない。室内でタバコを吸うということは、有害で不快な毒ガスを店内に噴射することと同一であって、他者が清浄な空気を吸う権利を奪う、暴行傷害殺人未遂行為に他ならない。タバコを吸う権利を屋内でも認めろという主張は、自己の勝手な欲求を満たすために屋内で他者に暴行しても構わないと主張するのと同一であって断じて認めるわけにはいかない。

 余談だが、この旅行の帰りに立ち寄った羽田空港第2ターミナルの飲食店は、私が見た限りではすべて全席禁煙になっていた。数年前には、入口に「全席喫煙可」とか「店内でタバコが吸えます」などの看板を出して喫煙者を呼び込もうとしている店が多く、私のような非喫煙者にとっては大迷惑であったが、ようやく、受動喫煙防止策が定着した模様である。