じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
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2011年版・岡山大学構内でお花見(82)岡大西門左手花壇に咲くジニア・リネアリス 岡大西門左手花壇の百日草。背の高い従来種と区別するため、花屋さんでは「ジニア」と呼ぶこともある。ここに生えているものはすべてこぼれ種によるもの。昨年の写真がこちらにあり。 |
【思ったこと】 _b1016(日)人間・植物関係学会2011年臨時大会(6)有料老人ホームにおけるおける人と植物の関係 10月13日の日記の続き。 昼食と総会に引き続いて、4件の発表が行われた。このうち1件目は ●終の棲家における人と植物の関係 というタイトルであり、有料老人ホームに入居してきた人たちが、以前住んでいた家の庭から移植した植物や、知り合いからいただいた記念の植物などを、専属園芸療法士のサポートを受けながら育て続けているという事例紹介であった。発表抄録によれば、調査対象となった自立入居者のうち約40%で植物に対して特別の思い入れがあり、またそのうちの約46%が、「単なる趣味園芸ではなく、植物から派生する人間関係・思い出を大切にしたいという気持ちが強いのではないか」と考察されていた。抄録の最後では、 園芸には、身体的・精神的・社会的効用があるとはいえ、人と植物の関係は、その人の生活史と思い出が深く関与するため、個別性が高い。単に綺麗な庭があり、植物を植えるだけでは、居住者の身体機能の回復や精神面からのサポートを行うことはできない。として、高齢者施設が対象者(入居者)と植物の関係を後世につなぐ役目をになっていること、個人本位の対象者と植物との関係を紡ぐことが園芸療法士に求められている点などを強調された。 以上のご趣旨には私も100%賛成であり、私自身もそのようなことを主張し続けてきた。もちろん、何かのイベントの一環として、入居者が協力しながら、施設の周りの花壇を整備したり、寄せ植えのプランターで飾り付けることにもそれなりの意義はあるとは思う。しかし、人間と植物との関係はそれだけに終わるものではない。より長期的な視点にたって、個々の人間が個々の植物との持続的関係を大切にしていくことが必要であると思う。 なお、今回紹介のあった施設は有料老人ホームであり、敷地面積は2700坪と広大であった。念のため、当該ホームのサイトをチェックしてみたところ、
次回に続く。 |