じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
【思ったこと】 _b1020(木)大正の詩人・金子みすゞの秘密 夕食時に、録画しておいた、10月19日(水)放送の NHK 歴史秘話ヒストリア 愛と悲しみの“こだまでしょうか”〜大正の詩人・金子みすゞの秘密〜 を視た。 私自身は、詩歌には殆ど関心がなく、金子みすゞの「こだまでしょうか」詩は、「行為の意味」の宮沢章二と同時期、ACジャパンのCMで初めて知った次第である。ちなみに、「こだまでしょうか」は大震災以降に頻繁に放送されていたが、2011年度ではなく、2010年の作品リストに加えられていた。 その後、ネットで関連サイトを検索したところ、こちらに、今回の番組以上に詳しい解説があり、たいへん勉強になった。ちなみに、リンク先のサイトからURLの一部を削ってトップに移行したところ、このサイトの開設者は橋本裕さんという高校の数学の先生であり、文学や哲学にも造詣の深い方であることが分かった。しかし、まことに残念なことに、2008年3月12日に急性心不全のため急逝されたことが、ご当人の日記の最後のところに、娘さんによって書き込まれていた。ちなみに、金子みすゞがカルチモンを飲み自殺を遂げたのは3月10日であった。大震災が3月11日、そしてその翌日の12日が、当該サイト開設者のご命日であるというのは、何かの縁であろうか。 さて、金子みすゞの詩というと、『お魚』の詩の中の「ほんとに魚はかはいさう。」、『大漁』の中の「海のなかでは 何万の鰮のとむらいするだろう」のように、人間中心の視点を切り替えるという点に大きな特徴があるように見える。これは映画『アイ・アム・レジェンド』のAlternate Ending(10月14日の日記参照)、あるいは関連作品と共通しているが、金子みすゞの詩のほうがずっと以前に創られていたことに留意する必要がある。このほか、NHK「みんなのうた」でも放送された『私と小鳥と鈴と』のように「みんなちがって、みんないい。」という多様性尊重の視点もまた共感できる。 なお、金子みすゞの代表作品は金子みすゞ記念館の中からリンクされているみすゞギャラリーで、イラストつきで閲覧できる。イラスト付きでイメージが固定されてしまうという危惧もあるが、なかなかすばらしいギャラリーだと思う。 |