じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
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2012年と2011年の2月3日の日の出。どちらの年も節分であったが、2011年の2月3日は旧暦の元日にあたり、「初日の出」としての意味があった。 2012年の2月3日はこれといった特徴は無いが、朝の最低気温がマイナス4.2℃まで下がっており、おそらくこの冬の寒さの底になるのではないかと思われる。なお、気象庁統計によれば、昨日2月2日の岡山県岡山の平均気温(1時〜24時の毎正時24回の気温の平均値)は、マイナス0.2℃となり、この冬初めて、マイナス値を記録した。1日の平均気温がマイナスとなるのは岡山ではきわめて稀であり、昨年は1月に2回のみ、今年は2月2日が初めてとなっている。 |
【思ったこと】 _c0203(金)QOL評価・向上のための複合的多項随伴性アプローチ(3)短期的分析(2)行動内在的随伴性と付加的随伴性の違い(1) 昨日の日記で、行動内在的強化随伴性と付加的強化随伴性を、
まず、動機づけ理論との関係でいうと、「行動内在的強化随伴性」と「付加的強化随伴性」は、それぞれ、「内発的動機づけ(intrinsic motivation)」と「外発的動機づけ(extrinsic motivation)」によく似ているところがある。但し、動機づけ理論では、行動が引き起こされるまでに一連のプロセスを重視するのに対して、行動分析学でいう強化随伴性のほうは、あくまで行動が起こった直後に随伴する結果が何(誰)によって与えられたのかを区別するものである。また、動機づけ理論がいう「内発」や「外発」の一部は、行動分析学では「弁別刺激」や「確立操作」に分類される場合があり、必ずしも一対一に対応しているわけではない。 次に、動機づけの自己決定理論などでは、内発的動機づけと外発的動機づけを分類し、経験的データに基づいて一軸上に配置したりしているが(有機的統合理論など)、行動分析学における「行動内在的強化随伴性」と「付加的強化随伴性」の区別はおおむね手続的な分類であって、どちらも行動を強化する効果をもたらすという点で本質的な差違は無いという立場を取ってきたように思う。 そもそも、行動分析学がパフォーマンスマネジメントや臨床場面で絶大な力を発揮できるのは「付加的強化随伴性」の技法の活用に依るところが大きい。じっさい、「行動内在的強化随伴性」における好子や嫌子というのは、第三者が操作できないからこそ「行動内在的」とか「ビルトイン」と呼ばれるのであって、もし「行動内在的強化随伴性」によって強化される行動が全く別物であるなら、付加的強化による改善は無駄な努力ということになってしまう恐れがある。 もっとも、「行動内在的強化随伴性」といっても全く操作できないわけではない。例えば、近くの道路で毎日ジョギングをしようとしても習慣化できない人に対して、ジョギングコースを公園内から川の土手に変更するように勧めたとする。川の土手で新鮮な空気やさわやかな風を受けることで習慣が身につくようになれば、その人のジョギングは、行動内在的、正確には自然の随伴性によって強化されるようになったと言える。この場合のコース変更というのは、強化操作ではなく、自然に強化されるような機会をセッティングしたという意味になる。 もう1つ、付加的強化随伴性はしばしば、行動内在的強化随伴性によって行動が「自走」できるまでの橋渡し的に導入される場合がある。例えばピアノを習い始めた頃はまだ上手にピアノを弾けないので、ご褒美シールを与えるとか誉め言葉をかけるなどの付加的強化随伴性で補完するが、いずれ上手に弾けるようになると弾いた時の美しいメロディによって、あるいは、完璧に弾くという達成目標に向かう上達の進展によって行動内在的に強化されるようになる。行動内在的強化でピアノの練習をするようになった人に対してはもはやご褒美シールは要らない。 不定期ながら次回に続く。 |