じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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§§  文学部の耐震改修工事近況。改修前と変わらないようにも見えるが、建物の外壁には外部ブレース補強が施されているようだ。なおこの建物は、従来「文法経1号館」と呼ばれていたが(←「法文1号館」と呼ぶ人もいる)、今回の工事により正式名称は「総合研究棟(文法経系)」となる模様である。大学の施設は本部で一元的に管理するためであろう。「研究棟」と呼ぶのは、「講義棟」と区別するためか。

2月28日(火)

【思ったこと】
_c0228(火)「質的研究の来し方と未来:ナラティヴを巡って」&「人生心理学:イメージ画と語り」(8)斎藤氏による話題提供(3)

 2月26日の続き。

 話題提供の最後のところで斎藤氏は、やまだようこ氏が企画趣旨説明の中で提起した3つの問いに対して、以下のように回答された(←青字部分。あくまで長谷川のメモに基づく)。
  1. 「何が質的研究の核心なのか?(理論と方法論)」
    →理論と実践、個別性と一般性を結び付ける“thing”としてのナラティヴ。テクスト/コンテクスト関係・動的構造の重視。
  2. 「質的研究によって何が変革されたのか?(過去から現在)」
    →生物学的アプローチ、疫学的アプローチの軋轢と専一性からの第3の道の提示。ナラティヴとエビデンスの対立から調和へ。
  3. 「これからどのような研究をしていくべきか?(未来)」
    →個別的アプローチと組織機構的アプローチをつなぐものとしてのナラティヴ・アプローチ。生物−心理−社会的アプローチの再確立。安全と信頼、協同のプロトコルとしてのナラティヴ・アプローチ。
 これらのご回答はそれぞれ素晴らしい内容を含んでいるように思えたが、時間が限られていたこともあり、話題提供をいただいただけでは、正確な意味を推し量ることはできなかった。例えば1.ではなぜ“thing"という言葉が使われていたのかよく分からないし、「生物学的」という意味が、ご専門に関わる「医学的」という言葉として使われたのか、それとも、もっと一般的な動物行動学や生理学を含めた意味で使われたのかはよく分からなかった。3.の「安全と信頼、協同のプロトコル」というは、おそらく、発達障がい大学生支援の過程の中でのお話かと思うが、よく分からないところがあった。

 次回に続く。