じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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§§  2月29日放送のあさイチにベニシアさんが出演されると聞き、予約録画の上、夕食時に拝見した。これまでテレビでは伝えられてこなかった、実母、離婚、娘さんの病気のことなども前向きに取り上げられ、
  • “Life begins at forty."
  • “Our time is the greatest gift we can give to our children."
  • “Difficulties make you a jewel."
  • “It's not about waiting for the storm to pass. It's about learning to dance in the rain."
といった言葉通りに歩んでこられたベニシアさんの人生の一端をうかがい知ることができた。

 なお、番組で一箇所、字幕で、「forty」を「fourty」とするスペルミスがあり、番組最後のところで訂正があった。このことでふと思ったが、字幕というのは担当者が1文字ずつ手打ちして作っているのだろうか? ちなみに、私が使っているATOKでは「ふぉーてぃ」と入れると「forty」と変換してくれるのでありがたい。ほかにも「はーぶ」は「herb」、「ろーずまりー」は「rosemary」、「かもみーる」は「chamomile」、「らべんだー」は「lavender」、というように日本語読みを入力してスペースキーを押すだけで英語に変換してくれるので、スペルミスの心配が無い。NHKの字幕入力担当者にもオススメ。


2月29日(水)

【思ったこと】
_c0229(水)「質的研究の来し方と未来:ナラティヴを巡って」&「人生心理学:イメージ画と語り」(9)徳田氏による話題提供(1)質的研究の展開と課題

 2月28日の続き。

 シンポの3番目は、徳田治子氏による、

証言としてのナラティブ 語りを受取、伝えるということ

という話題提供であった。

 徳田氏はまず、質的研究との出会いについて簡単に触れられたあと、やまだようこ氏が企画趣旨説明の中で提起された第一の問い「何が質的研究の核心なのか?(理論と方法論)」に忠実に答える形で、質的研究の展開と課題について基本的な見解を述べられた。

 まず「質的」研究は、一般的には「数、量、強度、頻度等の数量的統計的数値による記述ではなく、広義の言語的記述を重視する研究」と理解されているが、Wertz et al. (2010)が「MethodとMethodology」として論じたように、
  • データ収集と分析法
  • 認識論(人間観、発達観、研究観)
  • 研究者と研究協力者との関係性
  • 倫理的問題
というように、方法だけでなく、方法論を兼ね備えた「質的研究」が大切であると指摘された。

 続いて、フリック(2002)やメリアム(2004)に言及しながら、質的研究法の特徴として、
  1. 意味の理解に焦点をあてる
  2. アプローチの多様性(方法論的多元主義)
  3. 調査者がデータ収集の分析の主たる道具となる
  4. 研究対象に適した方法の選択
  5. フィールドワークの活用
  6. 帰納的方向性を持った分析
という6つの点それぞれについて、詳細な説明があったが、時間が限られていたため、すでに分かっている方にとっては「おさらい」、初心者にとっては何のことやらさっぱり分からないという内容になった。今回の出席者の殆どは質的研究の理解者であったので、これで十分であったのかもしれない。

 次回に続く。