じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
§§ | 文学部の耐震改修工事もいよいよ完成に近づいてきた。3月6日には、北側の足場の撤去作業が行われて夕刻にはすべてが取り除かれた。写真右は2月28日時点の様子。なお、いずれも、デジカメ画像をパノラマ写真として貼り合わせたものあるため、繋ぎ目のところで多少ゆがんでいるように見えている。 | §§ |
【思ったこと】 _c0306(火)「質的研究の来し方と未来:ナラティヴを巡って」&「人生心理学:イメージ画と語り」(14)やまだようこ氏の最終講義(3)イメージ描画法の特長 昨日の続き。 最終講義では続いて、メインの「イメージ画」の話題が取り上げられた。ちなみに、この研究では、「イメージ」と「語り」は別々ではなく、一体となったものであるという。レジュメによれば、まずナラティヴは、「経験の組織化、行為の意味づけ方(ブルーナ-)」、「二つ以上の出来事を【の】むすびあせ方(やまだ)」などと定義されているが、ナラティヴ研究では、言語偏重の恐れがあり、ナラティヴ・ターンからビジュアル・ターンへと転換することが求められる。またイメージ描画法(IDM、Image Drawing Method)は、言語に頼らないことで、文化の制約を超えてコミュニケーションしやすいというメリットがあるということであった。 やまだようこ氏は言うまでもなく質的心理学研究の第一人者であるが、質的研究自体は言語主体(偏重?)の傾向があり、それを補うためにイメージ描画の導入が提唱されているような印象を受けてしまう。しかし、実際には、やまだようこ氏は、ご出身の大学・大学院において、恩師の指導を受けつつ、かなり早い時期から、イメージ画に関連する御研究に取り組んでおられたようである。 さて、今回は、イメージ描画法による多文化研究の例として3種類が紹介された。
この世とあの世のイメージ ――描画のフォーク心理学 という本がすでに出版されている。 1.と2.については、 やまだようこ著作集 の第6巻と第4巻として刊行される予定であるようだ。 次回に続く。 |