じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
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3月12日の日記で、金星と木星が3月15日に3°16′まで接近すると記したが、幸い、15日の夕刻はよく晴れ、2つの明るい星の接近の様子を眺めることができた。なお、柵の上にカメラを乗せて手で固定して撮ったが、多少ぶれてしまった。 |
【思ったこと】 _c0315(木)日本環境心理学会第5回大会「場所愛着・再考」(4)大学生のキャンパス周辺地域への愛着 昨日の続き。 ワークショップの議論で印象に残った点の3番目は、大学生のキャンパス周辺地域への愛着に関する研究であった。首都圏の6つの大学で調査したもので、うち3大学は住居地域、残り3大学は商業地域となっていた。アンケートには、個人属性(性別、通学手段、居住形態など)、周辺地域での人付き合いや活動、周辺地域への意識(行動記憶、自然・景観保存、満足度など)、地域との連携活動などの質問項目が含まれており、それらのデータをもとに因子分析を行ったところ、「懐かしさ」、「連帯感」、「興味・関心」、「根づき」という4つの因子が抽出されたという。なお、これらの因子は、当初は「郷土」、「所属」、「関与」、「肯定」と命名されていたものを改訂したものであった。キャンパス周辺地域への愛着の評価得点は、それぞれの因子において、6つの大学間で差違があったほか、周辺地域での活動(生活経験)や周辺住民との付き合いなどとの関連が検討された。 もっとも、6つの大学間の差違から一般性のある結論を導き出すことは難しそうに見えた。けっきょく、同じ大学生の中でも、その地域への関わりが多ければ愛着も高まるという、ある意味では常識的に予想できる範囲で実証が行われたようにも思われた。 ここからは、少し脱線して岡山大学の話題となるが、岡大の場合、敷地が広く、半田山を含めた自然環境に恵まれているため、キャンパス内への愛着はかなり高いのではないかと予想される。また、大学の公式案内にもあるように、岡大では定期的に「津島キャンパスウォークツアー」も開催されており、外部に自慢できるだけの景観を備えていると思う。もっとも、キャンパス内ではなくてキャンパス周辺地域への愛着となると、どの程度のレベルにあるのかは定かではない。付近の町内会からは、学生のごみ出しのマナーの悪さや、危険な自転車運転についてしばしば苦情が寄せられているほか、私の知る限りでは、学生は町内会には所属しておらず、一部のサークルが小学校などでボランティア活動を行っているだけのようにも思える。但しいずれも、私の個人体験に基づく推測に過ぎないので、確かなことは言えない。 次回に続く。 |