じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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§§ 2012年版・岡山大学構内でお花見(12)農学部農場の「桃源郷」

 いまの時期、岡山市、倉敷市、赤磐市などの近郊の桃畑はピンクの花に彩られ、文字通りの「桃源郷」にふさわしい光景となっているが、大学構内でも農場の一角で、小規模な「桃源郷」を、塀越し、もしくは金網越しに眺めることができる。

 ※岡山大学構内の花だよりのアルバム(追記更新型)をLife-Xに公開中です。随時追加していきますので、時たま覗いていただければ光栄です。


4月13日(金)

【思ったこと】
_c0413(金)第17回人間行動分析研究会(16)価値を測る:マッチング関数・割引関数・需要関数(7)共有する餌場と独占する餌場に関する動物実験

 昨日の続き。

 話題提供では、続いて、他個体と「競合的に」共有する餌場と独占する餌場に関する動物実験(ハト)研究が紹介された。共有する報酬と主観的に等価となる独占餌場の報酬量を求めるため、独占餌場と共有餌場が両端に配置された実験箱が使用された。実験では、共有個体数が1個体の場合と4個体の条件、また報酬量として、1個20mgの餌ペレットが、5個、10個、15個、20個の条件を設定したところ、価値の変化は、負の加速度関数になったという。

 話題提供の時には出典を聞き逃してしまったが、ネットで検索したところ、どうやらこちらの報告にあるような科研・基盤研究(C)の一連の研究として行われたものであるようだ。

 この種の動物実験で多少気になるのは、共同餌場で餌を「共有」するか、「奪い合う」のかは、動物の種類によってかなり異なるのではないかという点である。例えばニホンザルの場合は、餌を取る順番は、群れの中でのサルの順位によって決まっている。一方、ネコの場合は、顔見知りのネコ同士であれば、与えられた餌を黙々と食べ、それほど争うことはない(他の個体が奪おうとすると唸る程度)。ハトの習性のことはよく分からないが、一般的に、縄張りの習性をもつ動物では共同餌場はきわめて競合的になるであろうし、集団で一緒に採餌する動物では、集団で食べる時のほうが1匹(1羽)で食べる時よりも、社会的促進現象により、摂取量の増加が見られるのではないかと思う。公園のハトは後者のほうだろうか。

次回に続く。