じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
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2012年版・岡山大学構内でお花見(57)白花曼珠沙華と上弦の月。 9月23日は上弦(午前4時41分)であった。白花曼珠沙華とのツーショットを目論んだが、月が小さすぎて目立たなかった。なお、前日22日の秋分の日は月の赤緯が最南となっており、地上の花と月を一緒に写し込むのに適した条件になっていた。ちなみに、秋分の日の前後の上弦は赤緯が最南(夕方、南空の低いところに見える)、下弦は最北(明け方、南空の高いところに見える)に近くなる。春分の日場合はその逆で、上弦は最北、下弦が最南となる。 ※岡山大学構内の花だよりのアルバム(追記更新型)を下半期と上半期に分けて公開中です。下半期分は随時追加していきますので、時たま覗いていただければ光栄です。 |
【思ったこと】 _c0923(日)全学FD研修(2)「国際教養」とは何か?(2)大企業志向?専門性?ニッチ? 昨日の続き。 特別講演によれば、ご所属の某大学は、「人材育成力ランキング」で首位、「就職力(就職に強い大学)ランキング」第3位、一流企業から引く手あまたで就職内定率はほぼ100%を誇っているという。もっとも、この実績について、素朴な疑問が1つ浮かんだ。それは、海外留学体験を含む「国際教養」を身につけた学生が、果たして就職先として一流企業を志向するのであろうかということ。むしろ、青年海外協力隊とか、ベンチャー企業を目ざそうとするのではないだろうか。また、一流企業から引く手あまたとなっているのは、その企業が行う情報収集、交渉、契約などにあたって、「英語屋」として即戦力になるからであり、その学生のポテンシャルや、将来のリーダーとしては必ずしも期待されていないのではないかという疑問もあった。基調講演終了後にフロアからの質疑の時間にそのあたりを質問させていただいたところ、ベンチャーに進んだ学生もいるという事例のご紹介はあったが、卒業生全体の傾向として大企業志向があるのかないのか、あったとすればそれは何故なのかということについてはよく分からないままであった。 上記のことにも関連するが、「国際教養」を身につけただけでは、職種や就職先の選択肢は必ずしも広がらないようにも思えた。大学というのは、やはり、高度な専門教育において質保証をするところであり、また、専門教育課程の中で、自分で問題を見つけ、多面的にとらえ、分析し、結論を導き、系統立てて論じるという力を身につけることがポテンシャルを高めることになるはずである。即戦力という点から言っても、理工系の専門性を身につけていなければ技術開発のリーダーにはなれないし、法律や経済の知識なしに経営者になることは困難であろう。もちろん、資格を必要とする医療関係の仕事に就くこともできない。そういう点で、専門性を抜きにしたリベラルアーツだけの大学教育というのが成り立つのか、成り立つとしてもそこの卒業生は、英語力・交渉力を活かしたニッチ狙いの職種に就くことしかできないのではないかという気もしたが、これは今後の実績、また卒業生の卒業後の流動性などのデータを拝見させていただいた上で改めて考えを述べさせていただこうと思っている。 ま、とにもかくにも、岡山大学の場合は、あくまで専門教育があり、副専攻的な形でグローバル人材養成をめざしていこうとしているわけだから、両者の連携・連動が大切になることは間違いない。 次回に続く。 |