じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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2012年版・岡山大学構内の紅葉(10)閑谷学校に勝るとも劣らないカイノキの赤と黄

 カイノキの紅葉と言えば閑谷学校にあるカイノキ(赤と黄色の対)が有名だが、農学部前の紅葉と、本部棟手前の黄葉は勝るとも劣らない美しさを見せている。

※岡大構内の紅葉のアルバムを以下に掲載しています。散策の参考になさっていただければ幸いです。(スライドショーまたは、個別の写真の拡大表示にてご覧ください。)

11月13日(火)

【思ったこと】
_c1113(火)第5回日本園芸療法学会in 岐阜(13)日本と世界の園芸療法(3)アメリカと日本の園芸療法の実態と資格制度の状況(1)

 少し間が空いてしまったが11月8日の日記の続き。

 シンポでは続いて、「アメリカと日本の園芸療法の実態と資格制度の状況」という話題提供が行われた。アメリカでは1973年頃から「園芸を通しての治療とリハビリテーションに関する全国協議会」が結成され、その後、国家資格へ向けた戦略として、国家資格取得のための臨床実践の必要単位を減らし、大学、特に大学院講座を増やすなどの見直しが行われた。理由は、臨床現場の実践講座は単位として認定できないものが多く、医療的で高度な講義がより必要ということであったという。しかし2012年現在、それらの講座数は減少傾向にある

 話題提供者によれば、アメリカでの園芸療法の苦悩あるいは弱点として、療法レベルをめざしているのに8割は福祉レベルの考え方をしていること、評価方法が統一されていないこと、国土が広く、例えば西海岸と東海岸では気候の違いが著しいことなどが挙げられるという。ちなみに、アメリカにおける資格は、
  1. 免許(License):看護師、医師など
  2. 証明書(Certification):OT、PT、レクリエーション療法士、音楽療法士、芸術療法士
  3. 登録(Registration):
という3段階に分類されるが、園芸療法士は最も低い3.に属している。音楽療法や芸術療法に比べて低いレベルとされているのは少々意外であった。

 2008年にAHTAの会長をつとめたS氏によると、資格レベルをあげる動きについては、
  • 敷居を高くすることのデメリット。例えば「学士取得」を資格要件にしてしまうとそれを満たさない人が多数含まれる。
  • そもそもAHTAのメンバーの8割は趣味やボランティアの範囲での“園芸療法”実践者。プロフェッショナルなヘルスケアを仕事としている人は2割にすぎない。
といった問題をかかえているとのことであった。