じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
§§ |
今年の春まで間借りしていた自然科学研究棟では、昨年秋に外壁のタイルの一部が剥がれ落ちていることが確認され、建物周辺に注意書きが貼られていた。その後、今年の秋になって張り替え工事が行われていたが、11月初めに完成した模様である。 最近のビル建築は耐震・免震設計が徹底しており、大地震で建物自体が倒壊する危険は殆ど無くなったと思われるが、今回の事例のように、外壁のタイルがはげ落ちる危険は相当にありそう。大地震が起こった時は、周辺のビルの外壁にも注意を向ける必要がある。 |
【思ったこと】 _c1108(木)第5回日本園芸療法学会in 岐阜(12)日本と世界の園芸療法(2)園芸は健康増進のための手段か? 11月6日の日記の続き。 韓国人(アメリカ在住?)の先生の話題提供の中で、御自身の研究発表の一部が紹介されていた。何種類かの園芸活動を行った場合に、メタボ指標(Metabolic measurements)にどういう変化が見られるのかという内容であった。専門的なことは分からないが、なんでも、メタボ改善指標として、MET(Metabolic equivalent)という単位があり、中程度のエネルギー消費が達成できるというようなお話であった。 ネットで検索してみると、こちらのサイトに、 厚生労働省では、強度が3METs以上の運動をすすめています。METsとは、いろいろな身体活動をエネルギー消費量としてあらわしたものです。という分かりやすい説明があった。園芸作業の場合、Digging(土の掘り返し?)やFertilizing(施肥作業?)は平均して4.0METs以上のエネルギーを消費、いっぽう、剪定や水撒きなどの軽作業では1.7〜2.9METsになるというような結果であった。 こうした地道な研究は、体力の低下している人においてはどのような園芸作業が体力面で負担となるのか、また、メタボの問題を抱えている人においてはどのような園芸作業を何時間くらい行うと有効であるのかといった情報を得る上で大いに役に立つとは思う。また、どうせ運動する必要があるなら、室内運動器具で単調な運動を義務的に行うよりも、園芸を楽しみながら健康を維持していくほうが良いという点でも説得力を持つとは思う。 もっとも、もし、こうした数値を「園芸療法の効果のエビデンスになる」と捉える向きがあれば、私はあまり賛成できない。この連載でも何度か述べているように、園芸活動は目的であって、何かの手段ではない。園芸活動をすることで結果として、あるいは副産物としてメタボ改善になるというのは結構ではあるけれども、メタボ改善が目的でそのための手段として園芸活動をするというのは本末転倒ではないだろうか。 なお、上掲の研究紹介に先立って、エビデンスの階層構造のようなピラミッド型モデルが示されていた。ピラミッドの下段から、
次回に続く。 |