【思ったこと】 140515(木)喫煙対策WG検討会への提案(2)
昨日に続いて、今年度の第1回目の喫煙対策WG検討会宛てに、私なりの提案をまとめてみた。
- 【昨日掲載】学生・教職員への健康教育・研修の充実
- 【昨日掲載】「私は吸わない」ではなく、友人・同僚に「吸わないで」と言える環境づくり
- 「模範的健康サークル(仮称)」認定事業
新入生が喫煙習慣を身につける場の1つにサークル(部活動)があります。部室やグラウンド練習中に喫煙することはまず無いと思いますが、集合場所や解散後、あるいは懇親行事の席などの集合の際、他の部員のすぐ近くで喫煙していても容認されている傾向があります。
また、5月14日、文法経・講義棟西出入口付近で喫煙していた学生が「休み時間の喫煙は止めようと思えば止められるが、サークルやアルバイト先で皆が吸っているとどうしても同調してしまう」というような話をしていました。やはり、サークル内での集団喫煙は、大学敷地内はもちろん、敷地外や遠征先でも謹んでもらうように指導していく必要があると思います。
とはいっても、部活のリーダーを集めて禁煙を呼びかけても、その場限りの努力宣言に終わってしまうような気がします。そこで、よりポジティブな企画として、「模範的健康サークル(仮称)」の認定事業を行うことを提案します。その骨子は以下の通り。
- 学内で、学生を含めた認定委員会を設立する。
- 毎年度、学内の公認サークルや同好会に対して、「模範的健康サークル(仮称)」の認定を受けるように広報する。
- 認定基準は以下の通り。
- サークル活動中はもとより、集合、解散、懇親会などにおいても一切喫煙しない。
- 公共の場で喫煙している部員が居た場合は直ちに止めさせる。
- 部員の喫煙率をゼロにする(もしくはゼロを保つ)ための具体的行動計画を提出する
- 喫煙の事実があった場合、決して隠蔽しない。
- 【このほか、アルハラ、しごき、勉学に支障をきたすような長時間の練習強制なども、認定基準として検討することが望まれる。】
- 認定申請があったサークルに対しては、認定委員会が直接部室に出向いて、申請内容が事実通りであることを確認する。
- 特に優秀なサークルについては、毎年度学長が表彰し、その内容を広報する。
- 認定を受けたサークルは、新入生勧誘の際に、「模範的健康サークル(仮称)」であることをアピールできる。
- 新入生オリエンテーションの場で、「模範的健康サークル(仮称)」認証制度があり、そのようなサークルは安心であると紹介する。
上記の事業がうまく機能した場合は、さらに、研究室単位でも申請できるような発展策が考えられます。
- 禁煙サークルの立ち上げ
個人単位での禁煙支援(禁煙外来など)には限界があると思います。同じ時期から禁煙を始めようと志した学生教職員を対象に、毎年度、禁煙サークルを立ち上げ、禁煙支援ボランティアとともに活動することを提案します。
活動内容としては、
- 昼休みのミーティング(昨年度は指定喫煙所、今年度になってからは敷地外まで出向いて喫煙していた人に対して、同じ時間帯に、ミーティング場所に足を運んでもらい、談笑しながら喫煙を我慢できるような場をつくる)。もしくは、敷地内を散策する。
- 上記とも関連するが、昼休みや放課後などに、参加者の趣味別に、スポーツ、園芸、合唱などを行う
- 岡山市近郊で行われる禁煙関連の講演会に集団で参加する(可能であれば大学の公用バスを手配)
- 禁煙体験集を発行
などです。
- 「岡山市美しいまちづくり,快適なまちづくり条例」の周知徹底と「路上喫煙制限区域」への指定申請
2014年4月1日の敷地内全面禁煙施行後、それまで指定喫煙所に通っていた喫煙者の一部が、キャンパス外の路上に出て喫煙し、このことについて近隣の住民から苦情が寄せられていると聞いています。
そうした喫煙者の中には、自分が副流煙の害を垂れ流していることを棚に上げて、「大学が喫煙所を廃止したから、しょうが無いので敷地外で喫煙している。文句があるなら大学に言え」と居直って喫煙を続けている人もいるとか(じっさい、そういう意見を表明している学生もいます)。
しかし、「敷地外で喫煙するのは当然の権利だ」と主張するのは本質的に間違っています。全国の自治体と比較すると岡山市の喫煙対策は決して十分とは言えませんが、それでも、岡山市美しいまちづくり,快適なまちづくり条例(岡山市条例30号、平成19年4月1日施行)の第4条3項において「市民等は,路上喫煙に当たっては,他人の身体及び財産に影響又は被害を与えないように配慮する責務を有する。」と定めており、近隣住民から苦情が出されているような敷地外喫煙は、条例違反と言うことができます。
喫煙者の中には、敷地内禁煙の形骸化をもくろんで確信犯的に吸い殻をまき散らしたり、「敷地外喫煙に対する苦情が高まれば、大学はやむなく喫煙所を復活させるだろう」と身勝手な期待をいだく者がいるようですがこれらは時代の流れに逆行する身勝手な考えです。とにかく、自宅を出てから帰宅するまでは一度も喫煙しないこと、授業時間帯や勤務時間帯には一度も喫煙しなくても禁断症状が出ないように、自分自身でニコチン依存から脱却をしていただくほかはありません。
もし、大学周辺での敷地外喫煙があまりにも深刻になった場合は、近隣の町内会とも協議し、大学周辺を条例上の「路上喫煙制限区域」に指定していただくよう働きかける必要があると思います。
なお、大学周辺での歩行喫煙や吸い殻ポイ捨ては、大学関係者ばかりではありません。ここ数日以内にも、お子さんを自転車に乗せて幼稚園に送っていく途中の男性が、走行中にタバコを吸っているところを目撃しました。また、犬を連れて大学構内を散歩している方の歩行喫煙や、農学部構内から大学筋方面に自転車で通勤途中の方がタバコをくわえたまま走行し、途中で吸い殻を投げ捨てるといった事例も何度も目撃しています。
なお、岡山市の条例は、抽象的で手ぬるいように思います。北九州市の条例のように、公共の場での喫煙を禁止し、罰則規定を設けているケースもあり、岡山市に対して条例と運用の強化を働きかけることも必要ではないかと思います。
- 学内で行われる学会年次大会、各種公開講座、外部試験、資格試験等への禁煙対策
土日を中心に行われる学会、外部試験等で、学外者が大量に喫煙し、吸い殻をポイ捨てするケースがあります。昨年度で一番ひどかったのは、2013年12月1日に行われた日本語能力試験の時で【こちらの12月1日〜2日付けに参考記事あり】、文法経講義棟周辺で数十人が喫煙し、なかには、煙が出たままの吸い殻ポイ捨てされているケースもありました。このほか、司法書士の試験、学内教員が申し込み者となって行われる民間団体の研修会などにおいても、文学部中庭などで大量の喫煙行為がありました。(一般教育棟や五十周年記念館で行われる試験においても、受験生が南北通り歩道上で喫煙している光景がありました。)
これらの運営団体に対しては、
- 受験生や参加者に対して、事前の会場案内の封筒の中に、岡山大学はキャンパス内全面禁煙であること、敷地外で喫煙する場合も通行者に配慮し、吸い殻はゼッタイにポイ捨てしないことなどを周知徹底するチラシを封入する。
- 会場入り口には必ず、全面禁煙の指示ポスターを掲示する
- 会場周辺で喫煙行為があった場合は直ちに止めさせる
といったことを確認書の形で確約させ、あまりにも守られていない場合は、次年度からの貸与を認めないなどの措置をとることが必要かと思います。
なお、グラウンドを使用する団体に対しても同様の対策が必要です。
以上の提案については、前日の分を合わせて加筆修正の上、こちらに公開しました。
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