じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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 大学構内で見慣れない白黒の昆虫を見つけた。胴体が膨らんでいて、蜂なのか蛾なのか不明であったが、図鑑で調べたところ、羽根の文様はカノコガのそっくりであった。幼虫はシロツメクサやタンポポを食べるとのことだが、大学構内ではこれらはいくらでも生えており繁殖に適しているようだ。



2014年6月24日(火)

【思ったこと】
140624(火)長谷川版「行動分析学入門」第10回(8)嫌子出現の随伴性による弱化(8)このほかの嫌子出現のスタイル

 少し前のところで、「このほかの好子出現のスタイル」として、
  1. 好子出現の遅延
  2. 同時体験型、スパイラル型の随伴性
  3. 入れ子構造型の随伴性
という3つのタイプを挙げました。これに対して、嫌子出現の随伴性による弱化の場合は、1.と3.に対応して、
  • 嫌子出現の遅延
  • 入れ子構造型の随伴性
の2つを挙げることができます。2.の同時体験型やスパイラル型は、例えば、苦しさに耐えて何かをやり遂げるというような場合にあり得ますが、これは通常3.の入れ子構造に含まれます。行動と同時に嫌子が出現するだけというのは、すぐに弱化されてしまいますのでスパイラルにはなりません。

 さて1.の「嫌子出現の遅延」というのは、長い目で見れば深刻な嫌子が出現することが分かっていてもなかなか弱化されないような場合を言います。
  • 甘いモノや脂っこいモノばかり食べていては生活習慣病になると分かっていても、なお食べ続ける。
  • 地球温暖化が深刻な嫌子をもたらすと知っていても、なお、炭酸ガスを大量に排出し続ける。
などなどです。これらの行動はいずれも、行動の直後に好子が出現することで強化されており、ずっと後になってから出現する重大な嫌子は弱化の力を持ちません。それゆえ、健康問題や環境問題についての啓蒙・啓発を徹底することで嫌子の力を強め【確立操作】、かつ、習得性嫌子を付加することで弱化したり、健康や環境にプラスになるような別の行動(問題行動とは両立しない)を付加していくほかはありません。

 次に、入れ子構造型の随伴性では、大枠では大きな好子が出現するいっぽう、それを達成するための手段的な行動には嫌子がつきまとうといったケースが考えられます。山登りは大概の場合、大きな疲労や筋肉痛、高度障害などの嫌子を伴いますが、それを克服すると登頂という大きな好子が出現します。途中で挫折する場合は嫌子出現による弱化となりますが、最後まで貫き通すという場合は入れ子構造を考えないとうまく説明できません。

 次回に続く。