じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 岡大・東西通りの沈丁花。今が見頃となっているが、あまり目立たない。


2015年03月18日(水)



【思ったこと】

選択肢の数が3〜5の場合の選択(2)

 昨日の続き。

 3択における「3すくみ」と異なり、選択肢の数がn=4の場合は、「4すくみ」は成り立たない。選択肢をA、B、C、Dとすると、2つずつの関係は6通り、また、1つの選択肢から見た場合、残りの3選択肢とのあいだには3通り、つまり奇数になってしまうため、「より強い」と「より弱い」を同数に揃えることができない。

 例えば、

A>>B、A>>C、D>>A、B>>C、D>>B、C>>D

であるとすると、AはBよりも優位であり、Aの代わりにBを選ぶことのメリットは全くない。  このように、4択では、4つの選択肢を念入りに比較した場合、そのうちの1つは必ず劣位の選択肢となる。相互比較による評価結果が一貫していた場合、選択肢の数を1つ減らして3すくみ関係に移行させることが可能となる。

 例えば、「春夏秋冬のうちどれが好きですか?」という問いに対して、

春>>夏、春>>秋、冬>>春、夏>>秋、冬>>夏、秋>>冬

という好みが安定している人の場合、春と秋と冬の間では、

春>>秋、秋>>冬、冬>>春

という3すくみ関係が成立するいっぽう、夏は春より劣位であり、夏を除いた3季の選択肢に移行することが可能となる。つまり、4つの選択肢からどれか1つを選ぶ状況でなかなか決断がつかない場合は、4者から2つずつを取り出して念入りに比較してみるといい。もちろん、最初からもっとも望ましい1つが見つかればそれにこしたことはないが、仮に「すくみ関係」があったとしても、相互比較が可能であれば、4個ではなく3個の中から選ぶことができるようになるはずだ。

 次回に続く。