じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
【思ったこと】 161130(水)関係反応についての講義メモ(21)タクトとエコーイック 昨日の続き。 佐藤(2007、5頁)では続いて、
ちなみに、タクトやエコーイックは言語行動の1つとして機能的に分類されているが、関係フレーム理論の観点からはこれらは必ずしも言語行動とは見なされない。トールネケ(翻訳書2013、122-123頁)は、 ...Skinnerの定義によるタクトは、RFTの観点からは必ずしも言語的であるとは限らない。もしも、子どもが「イヌ」をタクトするなら、この反応は、以前にイヌを見て「イヌ」と発語したあとにこの行動に随伴して強化を受けたことの結果によるものかもしれない。それでも、これらすべてのことは、「イヌ」というフレーズが関係フレームに関与することなしに、生じることが可能である。そのため、その場合には、このタクトは完全に直接随伴性を通じて確立されたものであるため、RFTの定義に従うと言語的ではない。とはいえ、子どもたちが「イヌ」というフレーズを使うときは、多くの場合それは本物のイヌと(またほかのものとも)派生的関係にある。そうであれば子どもたちの反応は、RFTの基準でも言語的ということになる。と指摘している。エコーイック(音声模倣行動;反響反応)については、模倣行動一般とどう区別するのかについて、もう少し検討する必要があるが、関係フレーム理論の観点からは、言語行動には相当しないと言ってよいと思う。 次回に続く。 | tr>