じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
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生協食堂(マスカットユニオン)2階から眺める新緑。4月23日と同じアングルだが、テーブルが空いていたので、少し奥のほうに下がって撮影してみた。 |
【思ったこと】170428(金)「高校生ワーキングプア 旅立ちの春」 上京時に、ホテルの客室でテレビの電源を入れた時にたまたま放送していた番組。その時は途中からしか視られなかったが、帰宅後に再放送を録画することができた。 目撃!にっぽん 「高校生ワーキングプア 旅立ちの春」 番組によると、今の日本では6人に1人の子どもが相対的貧困状態に置かれている。公立高校に通う2500人を対象としたアンケート調査によると、アルバイトをしている生徒の51%は生活費のためであると回答したという。 登場していたのはこの春に高校を卒業した翼くん・優くん兄弟(4歳の年齢差はあるが、兄は定時制高校に通っていた)と、優子さん(仮名)の日頃の生活ぶりと、卒業式当日の様子などであった。3人とも、長時間のアルバイトをしながら学校に通うという毎日を過ごしていた。 詳しい内容は、こちらやこちらで言及されているのでここでは省略するが、単に、兄弟愛とか家族愛といった美談として片付けてしまってはならない、いくつかの構造的な問題を投げかけているように感じた。 まずは、奨学金や、(優子さんの)進学先の専門学校での入学金免除、授業料免除といった制度の問題である。そのような制度をご存じであるにも関わらず適用してもらえなかったのか、制度に欠陥があるのか、あるいは公にできないような何らかの事情があるのか、番組としてもう少し触れて欲しかったところがある。翼くん・優くん兄弟の場合は、パキスタン人の父親と日本人の母親が離婚し、父親のほうに引き取られたものの、2人が高校に入学した後に父親が亡くなり兄弟2人暮らしになったと紹介されていたが、こうした場合に、どのような公的支援を受けられるのかがよく分からなかった(家賃については生活保護を受けていると伝えられていた)。優子さんのほうはシングルマザーの家庭で、自身の通学・進学のほかに、家族を支えるためにより長時間のアルバイトをされているように見えたが、この場合も、どのような公的支援制度があるのかがよく分からなかった。 もう1つは、アルバイトの賃金があまりにも低いこと。今回のケースでは、翼くんはうどん屋、優くんは大手の牛丼屋、優子さんは居酒屋で長時間のアルバイトをしていたが、翼くんの場合は定時制高校に通っているということであるから、正規雇用の職に就くこともできていたはずで、何がそれを妨げていたのかは不明。いずれにせよ、「同一労働同一賃金」を実現していく必要がある。 翼くんは福祉施設、優くんは印刷会社、また優子さんはキャビンアテンダント養成の専門学校に入学されたということで、それぞれ「旅立ちの春」を迎えられた。5年後、10年後あたりに、その後のご活躍の様子を紹介する続編を放送していただければホッとするが、現時点ではまだまだ、これから先も大変だろうなあという気がする。 |