じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 1月9日(日)の早朝、南の空に月齢21.6の月と木星、火星が見えた。デジカメの露光の関係で、月は丸くぼやけて写ってしまった。1月6日の大接近時と比べると、火星が左下(南東方向)に移動しているのが分かる。

2018年1月8日(月)


【思ったこと】
180108(月)関係、対応づけ、文脈をめぐる議論(11) 対応づけと関係づけ(5)

 1月6日の続き。このWeb日記でも何度か取り上げているが、2文字の漢字の場合についてもう一度考えてみたいと思う。

 まず、漢字は2文字になると1文字にはない特別の意味を持つ。これはある種の関係反応と言える。例えば、「日」と「本」は、それぞれ「day」、「book」となるが、「日本」というように並べれば「Japan」、「本日」というように並べれば「today」となる。また、これは、横書きは左から右に読むという文脈のもとで成り立つのであって、戦前やもともとの中国語の漢字表記では、右から左に読むという文脈によって制御されるため、「日本」は「today」、「本日」が「Japan」という意味になる。

 漢字というのはアルファベットや平仮名などと同様に恣意的に決まった記号ではあるが、一部の文字は象形文字に由来しており、例えば「山」を「mountain」ではなく「sea」という意味で使うことは「山」の形態的特徴を無視した対応づけということになるだろう。

 もっとも、漢字熟語を2つの漢字の組合せとして扱うのか、熟語全体を1つの記号のように扱うのかというのは、あくまで当事者がどう反応するのかによって決まってくる。工場で大きな機械を操作する人が、「自動」、「手動」、「停止」といったボタンを押す際には、いちいち文字の1つ1つを読むことはしない。どのような場合もそうだが、同じ熟語を頻繁に使用している人にとっては、2文字であれ3文字であれ、1つの刺激として機能するようになるだろう。人の苗字を判別する場合なども、よく見かける苗字はひとまとまりに扱われる。名簿の名前を読み上げていく時なども、よく見かける苗字はスラスラ読めるが、珍しい苗字につきあたると、1文字1文字ひろうように読むだろう。

 漢字を語としてではなく、画数や、訓読みの五十音順で比較する場合は、比較が前提となっているので1文字1文字が別々に扱われる。例えば「日」と「本」では、「本」のほうが画数が多いとか、訓読みの「にち」と「もと」では「にち」のほうが五十音順で前のほうにあるといった課題である。

 次回に続く。