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【小さな話題】 定年退職から2か月経過 5月もあと1日。定年退職から2か月が経過した。 この2ヶ月間にやったこととしては、
このWeb日記でも何度か書いているが、上掲のうち4.の作業は新たな発見があって日々の楽しみの1つになっている。過去に撮影したフィルム写真は、大概はサービス判でプリントにしてアルバムに貼り付けただけになっているが、35ミリフィルムのネガ自体はもっと高画質になっていて、サービス判では気づかなかったような細かい部分が見えてくるところが面白い。また、カラー写真を撮り始めた頃は、カラープリント代が高額であったため、どうでもよい風景や失敗作はプリントしていない場合があった。しかし、当時はどうでもよいと思っていた風景の中には、時代の流れを感じさせるような路面電車、オンボロバス、燃費の悪そうな大型セダンなどが写っていたり、撮影当時は見慣れていて何の記録的価値もなかったケヤキの大木などが写っていたりして、当時を偲ぶ重要な手がかりになったりしている。 過去記録の整理は単なる回想に終わるものではない。現在の自分は過去の経験の蓄積であると思いがちであるが、実際には、大部分の記憶は脳の片隅にしまい込まれてしまって、「いまここ」には何の影響も与えていない。整理作業を通じて過去の経験を活性化することで、これまでとは違った「じぶんに更新」することも可能である。 もっとも、過去の記憶がすべてポジティブに働くわけではない。昔のことは昔のこととして、目の前を通り過ぎる映像と文字列の羅列としてクールに眺めることも必要かと思う。過去のある時点で別の選択をしていれば今とは全く別の人生になったであろうという分岐点はいくつかあったが、だからといってタイムマシンで過去に戻ることはできない。いまの人生は、無限に近いバリエーションのうちの1つの結果に過ぎないのであって、他の可能性と比較したところで何かが得られるものでもない。 GWの頃までに完了するはずであった上掲3.と4.の整理作業であるが、別段、締め切りや期限を求められているわけでもないということもあって、6月もまだまだ継続する見込みである。 |