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ケアンズで見かけた看板。Harold Kushnerの名言を引用しているようだが、「Random Acts of Kindness Week」がどういう運動なのかはよく分からなかった。ちなみに、クシュナーの『ふたたび勇気をいだいて―悲嘆からの出発』は日野原重明・斎藤武訳。 |
【小さな話題】 3月に定年退職を迎える方へのアドバイス 共済組合の支部長名義で、来年度も任意継続組合員を続けるか(もしくは国民健康保険に切り替えるか)という照会があった。継続する場合の掛金は年間で44万6925円。一般に、退職後2年目は国保に切り替えたほうが割安になるという話は聞いたこともあるが、任意継続のほうは人間ドックの補助などもあるし、それほど金額に差があるわけでも無さそうなので、このまま継続することにし、さっそく掛金を振り込んだ。これで2018年度の臨時支出は完了となった。 定年退職からまもなく1年を迎える時期となったので、このあたりで、家計面で苦労した点、気づいた点をまとめておくことにしたい。今年の3月に定年退職を迎える方の参考になれば幸いである。
退職金の運用については、 に記した通りであるが、私のオススメは「キャッシュポジション」と「時間差分散投資」である。逆にオススメできないのは、優遇金利と抱き合わせ(50%)で投資信託を購入することだ。 投信が一概に悪いというわけではないが、銀行などで勧められるのは手数料の高い商品ばかり。また、銀行の窓口では、その時点でいちばん好成績の投信が例示されるが、過去1年間の運用成績が良かったからといって、今後も同じように収益を上げるという保証はない(じっさい、私が昨年5月や8月頃に勧められた投信の運用成績はその後悪化していた。) もっと問題になるのは、同じ日に何百万もの投信を購入することのリスクである。たまたま株安のタイミングに合えば、その後大幅に値上がりすることもありうるが、逆に、購入後に暴落があれば大損することもある。分散投資のメリットというのは何も資産配分の分散だけを言うのではない。同じ銘柄であっても、価格の変動をにらみながら、時間差で投資するほうがリスクが少ない。この点、わずか3カ月限定の優遇金利に目がくらんで、虎の子の大金を投信につぎ込むというのはあまりにもリスクが大きい。 いま定年退職を迎える世代というのは、大部分が1950年代生まれであり、1970年代のオイルショックを体験した世代であるため、物価の値上がりに対して潜在的な恐怖を感じている傾向があるように思う。それゆえ、超低金利の普通預金・定期預金のままで大金を保有することに対してはどうしても抵抗感が拭えないところがあるが、実際は、昨年5月に受け取った退職金をそのまま普通預金にしておいたほうが、投信、ラップ口座などで運用して損失を出した場合よりも有利な結果となっているはずである【結果論から言えば、キャッシュポジションを維持しつつ、昨年12月頃のミニ暴落の時期に多額の投資をすれば一番儲かったことになるが、株価の変動は素人にはなかなか読めない。】 |