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2月19日に続いて「ダイヤモンド備前富士現象」の写真。日の出の方位が北側に移動し、ついに頂上付近からの日の出が見られるようになった。うっすらもやがかかっているのでダイヤモンドのような輝きはないが、かえって太陽の輪郭がはっきり見える。
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【連載】#チコちゃんに叱られる!「缶詰にならない果物」、「スケートリンク」、「なんで国によって言葉が違うの?」 2月19日に初回放送された、NHK チコちゃんに叱られる!の感想と考察。 今回は、
1.については「pH4.6の壁があるから」と説明された。その「壁」というのはボツリヌス菌である。缶詰の中は酸素が少ないためボツリヌス菌が繁殖しやすい。ボツリヌス菌を死滅させるには120℃で4分間以上加熱する必要があるがこの高温では果物の美味しさが保たれない。しかし、ボツリヌス菌はpH4.6以下になると発育できないため、酸性度の強いミカン、イチゴ、パイナップル、桃、サクランボなどは85℃のお湯につけるだけで長期保存を保つことができるので缶詰にできる。いっぽう、酸性度の弱いバナナ、スイカ、柿、メロンなどは缶詰にできない(缶詰にしても美味しくない)と説明された。 なお、番組では「pH」は「かつては学校の授業でペーハーと呼ばれていたピーエッチ」と発音されていた。pHの読み方がいつから「ペーハー」が「ピーエッチ」に変更されたかについては、ウィキペディアでは確認できなかったが、こちらの記事によれば、 「pH」という言葉が日本に入ってきた当時はドイツ語読みの「ペーハー」が主流で、少なくとも1970年代までは優勢だったとみられます。とのこと。ま、医学教育でもそうだが、ドイツ語の影響が低くなったことを反映しているのであろう。 2.のスケートリンクは、「100時間以上の膨大な時間と地道な作業で、ホースで水をまいて凍らせている」ということでこれは納得。 3.については「大事なものがバラバラだったから」つまり、地域によって、そこに住む人たちが重要視している現象が異なる。重要視している現象は量や質によって多様な呼称に細分化される一方、あまり重要でなければ1つの言葉に集約されてしまう。具体例として、
以上の説明は、主として、異なる言語のあいだで、概念が一対一に対応していないこと、また、音声言語が異なることについて説明されたものであり、その範囲では納得できた。しかし、もっと根本的な、「日本語には主語はない」とか「日本語の自動詞は目的語をとることがある」とかいった特徴なども、説明をしていく必要がある。いっぽう、赤ちゃん言葉の「ママ」やブーバー/キキのように、人類共通の音声言語もありうること、文字については象形文字由来や数字などで言語間に一定の共通性が見られること(例えば、数字の1を一本の棒で表すように)、全く別々ではない点にも注目する必要があるように思った。 |