じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 台風8号や前線の影響で各地から大雨のニュースが伝えられているが、岡山県南部でも8月13日の12時台に局地的な豪雨があり、全国のアメダス降水量ランキングで第一位を記録した。合計雨量は37ミリとなった。また、この影響で津山線は2時間半ほど運転を見合わせた。
 岡山県南部の大雨は1時間程度で止んだが、その後夜になってから県北で大雨となり警報が発出された。

2022年8月14日(日)



【連載】最近視聴したYouTube動画「巨大数」(3)

 8月12日に続いて、

宇宙がいくつあっても足りない数!?「巨大数」を紹介【ゆっくり解説。2021年11月7日】

についてのメモと感想。

 前回までのところで、クヌースの矢印表記によりとてつもなく大きな数が表現できるという話題を取り上げた。このレベルの巨大数を扱う関数としては、アッカーマン関数がある。私の数学力では、アッカーマン関数の定義はイマイチ分からないところがあるが、再帰的定義に関して興味深い特徴があるらしい。ウィキペディアによれば、数論が扱う関数の多くや、実数を値とする関数の近似は原始再帰的であり、加法、除法、階乗、指数、n 番目の素数を求める関数などがある。これに対してアッカーマン関数は、原始再帰関数でないμ再帰関数の実例として有名であるという。
 いずれにせよ、アッカーマン関数は与える数が大きくなると爆発的に計算量が大きくなるという特徴があるが、クヌースの矢印表記を用いれば、

A(m,n)=(2↑m-2(n+3))-3  【※m≧、n≧1のとき】

というようにシンプルに表記できるというからスゴイ。なお、『寿司 虚空編』という数学漫画(裏サンデー)ではアッカーマン関数の計算例を示すためだけに10ページが費やされているという。ネットで検索したところ、、グラハム数、ふぃっしゅ数、コンウェイのチェーンなどが紹介されているが、連載は10話までで未完となっているという。作者の小林 銅蟲(こばやし どうむ)さんの公式サイトも数字ばかりが並べられていて最初は何のことか分からなかったが、それぞれの数字をクリックすると作品が拝読できる仕掛けになっているようであった。

 動画では、矢印表記レベルの数として、多角形表記(スタインハウス・モーザー表記)も紹介されていた。これもなかなか面白そうだが、○で囲んだ数字(例えばH、Iといった機種依存のフォントが用いられているため、ネット上でやりとりするには不便であるように思われた。【もっともこのWeb日記でも、日本語の文字コード体系に依存しているが】。




 動画では続いて有名なグラハム数について解説された。グラハム数は「数学の証明に用いられた最大の数」としてギネスブックにも掲載されているという。リンク先のウィキペディアの項目では
  • グラハム数(グラハムすう、英: Graham's number)は、ラムゼー理論に関する未解決問題の解の推定値の上限として得られた自然数である。数学の証明で使われたことのある最大の数として1980年にギネスブックに認められた。
  • 極めて巨大な自然数であり、指数表記を用いるのは事実上不可能なため、特別な表記法を用いて表される。
  • この数は1970年のロナルド・グラハムとブルース・リー・ロスチャイルドによる「グラハムの定理」
    n 次元超立方体の 2n個の頂点のそれぞれを互いに全て線で結ぶ。次に2つの色を用いて連結した線をいずれかの色に塗り分ける。このとき n が十分大きければ、どんな塗り方をしても、同一平面上にある四点でそれらを結ぶ線が全て同一の色であるものが存在する。
    に関係する。つまり、n が十分大きければというが、n がいくらより大きければ、この関係は常に成立するかということである。
  • グラハムの定理より、解の存在は確かだが、具体的な値は現在にいたるまで得られていない。
  • しかし、この関係がグラハム数以上の n について成り立つことがグラハム自身によって証明された。つまり、解はグラハム数以下である。
 このあたりの議論は素人の私には全く分からないが、ま、人間に喩えるならば、
人体を構成するすべての物質や電気的な特性を把握できた場合、nがきわめて大きければ、n人以上の集団において、何から何まで同一であるような人物が必ず存在する。
というようなことになるのではないかと思われる。これは「生まれ変わり」と言ってもよいのだが、実際には、この私にそっくりな人物が過去に存在したという実感はないし、はるか未来の同一人物になりかわることもできない。その原因は、nの値が地球上の人類の総数より極めて大きいこと、またいずれ人類は滅亡してしまうためその大きさに至ることはできない、といった点にあるのではないかと思われる。【進化または退化により構成物質が不可逆的に変わる可能性もあり】。

 次回に続く。