じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 少し前、戸棚から角型の腕時計が出てきた(写真左)。過去日記によれば、この腕時計は2011年9月まで使っていたことが確認できている。この時計のことは2018年5月13日でも取り上げたことがあり、当時は「某家族から預かったまま行方不明になっていたもの」と記していたが、その後、自分が使っていた時計であったことが判明した。いずれにせよ、15年ほど前に購入したものでありながら未だにバッテリー切れにならないところがスゴイ。また電波時計ではないので年々誤差が生じるが、2018年5月以降に時刻合わせをしたことはないにも関わらず、4年余りで32秒しか誤差が出ないというのもスゴイ。
 写真中央は、現役として使っている腕時計で、2011年9月に購入したもの。電波時計がついているので正確であり、ソーラー充電なのでバッテリー切れになることもないが、カバーが外れた時に接着剤で装着したせいか、ボタンによる切り替えができなくなっている。といっても日常生活での使用上は全く支障がない。
 写真右は、旅行専用で、高度計、温度計などの機能がついている。旅行先ではアラームや、現地時間と日本時間を表示する必要があるので便利だが、普段は滅多に使わない。【炎天下での気温測定に使う程度】

2022年8月19日(金)



【連載】最近視聴したYouTube動画「巨大数」(6)

 8月17日に続いて、

宇宙がいくつあっても足りない数!?「巨大数」を紹介【ゆっくり解説。2021年11月7日】

についてのメモと感想。

 動画では、グラハム数に続いて、それよりさらに大きな巨大数を表記する方法が紹介された。

 まず取り上げられたのがコンウェイチェーン表記である。それによれば、
  1. 長さ1のチェーンはその数自身
  2. 長さ2のチェーン「a→b」はab2
  3. 長さ3のチェーン「a→b→c」はa↑c
  4. チェーンの途中、最後に1がある場合は、それ以降を無視できる。例えば
    「a→b→c→...→y→1→z」は「a→b→c→...→y」
  5. 末端が1ではない長いチェーンは次のように変形する。
    a→b→c→d=a→b→(a→b→(c-1)→d)→(d-1)
 この表記法で表される「3→3→65→2」はグラハム数G64(4)を超える数になる。また、
  • 「3→3→3→3」は「3→3→65→2」よりも大きい
  • 「3→3→3→3→3」は「G→G→G→G」よりも大きい。
このチェーン表記を用いた関数として、コンウェイとガイは、CG(n)という関数を考案しており、他にもチェーン表記を拡張した表記が登場しているという。

 ここでいったん脇道に逸れるが、ウィキペディアによると、コンウェイは、コンウェイ群(英語版)の発見 (1968)、ライフゲームの考案 (1970)、超現実数の発明 (1970)、巨大数のコンウェイ記法の発明などで知られる。いずれも興味深い(と言っても私には理解できないが)。
 なおコンウェイは2020年4月、新型コロナウイルスによる急性呼吸器疾患が原因でお亡くなりになった。82歳。




 さて、動画ではチェーン表記を上回る表記として、
  • 配列表記:コンウェイのチェーン表記およびその拡張表記よりも効率的に数の大きさを爆発させることができるようにした記法であり、アッカーマン関数の拡張である多変数アッカーマン関数と同程度の増加速度である。
  • 多変数アッカーマン関数:アッカーマン関数は、どのような原始再帰関数よりも早く増大する帰納的関数の例である。すなわち、どのような原始再帰関数であっても、その引数が十分大きいならば、アッカーマン関数の方が値が大きくなる。
  • BEAF:配列表記の拡張の最終形態の一つである。
が、また、単独の巨大数として、
  • ふぃっしゅ数(Ver.1.〜7)
  • TREE(n)
  • ローダー数
が紹介されていた【説明部分はウィキペディアによる】。巨大数の一覧についてはウィキペディアにも紹介されており、また「ふぃっしゅ数」についてはこちらに解説があり、他文献での議論として、
大黒は、雑誌現代思想の中で矢印表記、チェーン表記、ふぃっしゅ数を紹介し、ふぃっしゅ数ががそれまでのような何等か別の目的達成過程の副産物ではなく、純粋に巨大数の生成のためだけに考案されているという事実は、巨大数の扱いにおけるゲシュタルトチェンジにおいて重要であると考察している。
という引用があった。また、巨大数というのは創造されるものなのか、それ以前から存在していたと言えるのか、といった哲学的議論も行われているようである。

 ウィキペディアによれば、2022年現在では、定義された史上最大の有限な数は「巨大数庭園数」であるようだが、リンク先を見ても、殆ど何を言っているのかさっぱり理解できなかった。

 なお巨大数に関しては、厳密な定義が完成していないものや、停止性不明のものもあるという。ここではまた停止性という興味深い話題があるようだ。

 次回に続く。